三連休を使って、東京在住の友人と三重県在住の友人と3人で小旅行をしてきた。昨年のお伊勢参り旅行のメンバーで、今年も津や久居あたりに泊まるつもりが、どこもホテルが満室で、初日は名張で落ち合うことになった。
土曜日、新幹線と近鉄急行を乗り継ぐ途中、少し時間に余裕があったので、思い付きで桑名で下車してみた。最近、ブラタモリで取り上げられていたのが記憶に残っていたのかもしれない。ネットで見つけた観光地図をたよりに、まず訪ねたのは諸戸氏庭園。江戸時代に豪商山田彦左衛門の隠居所として造られた庭園を明治の実業家・初代諸戸清六が買い取り、増築を行って現在に至る庭園である。入口は無愛想な造りだが、この奥に数寄屋書院づくりの邸宅や洋館、点々と茶室を配した回遊式庭園が広がる。

これに隣接して、二代諸戸清六の新居として整備されたのが六華苑。洋館と和館が連結したかたちで建てられており、ひときわ目立つ洋館は、ジョサイア・コンドルの設計である。東京・池之端の旧岩崎邸にちょっと似ている。


揖斐川沿いに少し歩くと、東海道の「七里の渡し」跡に到達する。熱田から渡ってくるというのだから、ずいぶん遠い。そして、神社の本殿らしいものが見当たらないのに、大きな鳥居だけが立っている。これは、伊勢神宮の鎮座する伊勢国に入って最初の鳥居なので「伊勢国一の鳥居」と称されているそうだ。今年の伊勢国ツアーの無事を祈って神妙に鳥居をくぐる。

2時間半ほどで桑名の街歩きを終えて、再び近鉄急行に乗車。伊勢中川で乗り換え、夕方、名張に到着して、友人たちと落ち合った。観光スポットである名張藤堂家邸跡を見学。古本屋に寄ったり、ようかん屋を覗いたりして、街道筋の旧町(旧市街)をうろうろする。「ひやわい」と呼ばれる、民家の間の細い路地を通り抜けるのも楽しかった。
名張出身の有名人といえば、江戸川乱歩。名張駅の東口には乱歩の銅像が立っており、「明智探偵事務所」を冠したミュージアムもできていた。開館はつい最近→乱歩の生誕地、三重・名張にミュージアム整備 孫らが式典で祝う(朝日新聞2025/11/4)。しかし生誕地と言っても、実は物心がつく前に名張を離れているらしい。

名張には、銘酒「而今」の酒蔵・木屋正酒造がある。行っても見学はできないし、小売りもしていないと聞いていたけれど、前を通って、チラチラ様子を眺めた。すっかり暗くなってから通ったときは、格子戸越しのガラス戸に働く人たちの影が映っていて、風情があった。

木屋正酒造のそばの酒店では「而今」は売っていなかったが、この日の夕食&呑みに決めていた「番じゃ屋敷」でいただくことができた。幸せ!

この日は名張泊。明日から見仏である。