見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

正義を考える・実践編/レ・ミゼラブル1~4(ユーゴー)

○ユーゴー作、豊島与志雄訳『レ・ミゼラブル』1~4(岩波文庫) 岩波書店 1987.4-5改版 久しぶりの投稿だが、震災の影響があったわけでも、年度末で忙しかったわけでもない。ただこの長編小説に没頭していた。幼い頃に読んだ、ほとんど平仮名ばかりの名作文…

春を待つ九州旅行2011:博多寺町散歩

九州国立博物館のあとは、梅の香りただよう太宰府天満宮に参拝。福岡(博多)に戻る。この日の雨は、昨日より小降りで、町を歩けないこともない。 ■櫛田神社(博多区上川端町) 博多の氏神・総鎮守。社伝によれば天平宝字元年に建てられたことになっているが…

春を待つ九州旅行2011:黄檗―OBAKU (2)(九州国立博物館)

○九州国立博物館 黄檗宗大本山萬福寺開創350年記念 九州国立博物館開館5周年記念 特別展『黄檗―OBAKU 京都宇治・萬福寺の名宝と禅の新風』(2011年3月15日~5月22日) 後半は、いよいよ京都の万福寺(以下、本文ではこの字を使用)に焦点をあてる第4章「萬福…

春を待つ九州旅行2011:黄檗―OBAKU (1)(九州国立博物館)

○九州国立博物館 黄檗宗大本山萬福寺開創350年記念 九州国立博物館開館5周年記念 特別展『黄檗―OBAKU 京都宇治・萬福寺の名宝と禅の新風』(2011年3月15日~5月22日) さて、黄檗展である。隠元禅師倚像前の巡照朝課が終わったあと、入口に戻って、ゆっくり…

春を待つ九州旅行2011:黄檗・巡照朝課と獅子舞(九州国立博物館)

○九州国立博物館 特別展『黄檗―OBAKU 京都宇治・萬福寺の名宝と禅の新風』(2011年3月15日~5月22日) ■巡照朝課(じゅんしょうちょうか)(会期中毎日、9:30~9:40) 翌日は、時間に余裕をもって、九博に到着。庇の下で雨を避けながら9:30の開館を待つ。な…

春を待つ九州旅行2011:九州歴史資料館、唐津・旧高取邸

観光初日。まず、太宰府の九州国立博物館に行こうと思っていたのだが、二日市で電車を乗り間違えてしまう。それなら、と思って、午後に行こうと思っていた九州歴史資料館へ直行。 ■九州歴史資料館 常設展示『歴史(とき)の宝石箱』 西鉄・三国が丘駅で下車…

春を待つ九州旅行2011:今年は博多、唐津

このところ、毎年、早春に九州に出かけている。 2009年と2010年は、長崎ランタンフェスティバルが目的だったが、2009年は、ついでに佐賀県立美術館の『運慶流』展に足を伸ばし、2010年は、長崎歴史博物館の『道教の美術』と九州国立博物館の『京都妙心寺 禅…

書は人をあらわす/人生を変える「書」(武田双雲)

○武田双雲『人生を変える「書」:観る愉しみ、真似る愉しみ』(NHK出版新書) NHK出版 2011.3 東洋美術が好きで、彫刻(仏像)→絵画→工芸、陶磁器…など、だんだん趣味を広げてきたが、いちばん近寄りがたかったのが「書」である。どこに魅力を発見したらいい…

幾つになっても/女子校育ち(辛酸なめ子)

○辛酸なめ子『女子校育ち』(ちくまプリマー新書) 筑摩書房 2011.3 辛酸なめ子さんは、中学・高校と多感な6年間を過ごした女子校ネタで、雑誌などに多数の著作を発表しているエッセイストである。私は、なめ子さんと同じ女子校の出身なので(年代的には全く…

鉄道梁山泊/日本初の私鉄「日本鉄道」の野望(中村健治)

○中村健治『日本初の私鉄「日本鉄道」の野望:東北線誕生物語』(交通新聞社新書) 交通新聞社 2011.2 先々週、東京駅から奈良に向けて旅立つ際、手持ちの本がもうすぐ読み終わりそうなので、「保険」をもう1冊買って、新幹線に乗ろうと思った。構内のインフ…

エリートとわたしの距離/大衆モダニズムの夢の跡(竹内洋)

○竹内洋『大衆モダニズムの夢の跡:彷徨する「教養」と大学』 新曜社 2001.5 教育社会学、特に日本の高等教育学史に関する竹内洋先生の著作と、私が出会ったのは、2006年のこと。以来、精力的に読み尽くしてきたつもりだったが、本書の存在は見逃していた。 …

東北地方太平洋沖地震(東京)・個人的覚え書き

3月11日(金)14時46分ごろ、歴史に残るであろう大地震、東北地方太平洋沖地震(マグニチュード8.8)が発生。 私は、15時からの打合せに備えて、職場の机で普通に執務していた。揺れを感じても、しばらくはそのままPCの前に座っていた。周りが騒ぎ始めたので…

京阪神美術館めぐり・2011年3月

以下、まとめて…書けるかな。 ■大和文華館 開館50周年記念名品展Ⅲ『大和文華館の中国・朝鮮美術』(2011年2月19日~3月27日) 展示リストによれば、全79点。工芸品が主なので、いつになく数が多い。「中国の彫刻・工芸」では『白地黒花鯰文枕』に笑いながら…

学術研究対象としての修二会/雑誌・南都佛教「二月堂特集」

○南都佛教研究会編『南都佛教』52号「二月堂特集」 東大寺図書館 1984.6(2001.2再版) 修二会の聴聞に奈良に行き、奈良博のミュージアムショップに入った。ブックコーナーには、お水取りや東大寺を扱った関連書籍が並ぶ。お松明やのりこぼし椿を表紙にした…

奈良国立博物館で遊ぶ:特別陳列・お水取り(2011)

○奈良国立博物館 特別陳列『お水取り』(2011年2月5日~3月14日) 『お水取り』は、この季節、奈良博恒例の特別陳列である。2009年に見ているので、さほど内容に変化はないだろうと思ったが、常設展料金(パスポートでOK)なので、寄っていくことにした。二…

奈良国立博物館で遊ぶ:なら仏像館

○奈良国立博物館 なら仏像館(2011年1月2日~4月10日) 修二会聴聞の翌日は、いつもの土曜日くらいに起きて、宿を出た。興福寺の国宝館が9:00から開いていたので、入ってみる。昨年の夏以来だが、特に変わった様子がない。改装前のように、ときどき展示替え…

東大寺修ニ会(3月4日)

○東大寺二月堂 修二会(2011年3月4日) 思い立って修ニ会を見てきた。一昨年は声明の聴聞を主目的にしていたので、18:00前から東の局に入ってしまった。なので、お松明は見ていない。今回は、久しぶりにお松明が見たいと思った。金曜日、半日休を取って、14:…

立ち返る場所/大学論(阿部謹也)

○阿部謹也『大学論』 日本エディタースクール出版部 1999.5 1992年12月から1998年11月まで一橋大学の学長をつとめた阿部謹也氏(1935-2006)による大学論。昨年秋、吉見俊哉氏の大学論を聞く機会があって、中世の大学(ユニバーシティ)とは、教員や学生の「…

実は太閤記/太平記英勇伝(平木浮世絵美術館)

○平木浮世絵美術館 『国芳描く戦国の武将 太平記英勇伝』(2011年2月5日~2月27日) 浮世絵はどうも苦手。ただし、浮世絵の中でも「奇想の系譜」につらなる国芳だけは別。というわけで、2006年の開館以来、一度も訪ねたことのなかった平木浮世絵美術館に行っ…