見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

見どころ多彩/大出雲展(京博)

○京都国立博物館 古事記1300年 出雲大社大遷宮 特別展覧会『大出雲展』(2012年7月28日~9月9日) 会場に入って、思ったよりも混んでいるな、という感じがした。日曜日の午後、屋外が異常に暑かったから? いや、やっぱり「古事記」とか「神話」って、老若男…

週末関西旅行など備忘録

興福寺東金堂の外壁の習字。以前にも一度写真に撮ったんだけど、「奉納 平成24年4月25日」に更新されていたので。実際は二面ある。確証はないけど「解脱名不可思議」で調べたら「維摩経」の一部らしい…そういえば、この堂内には維摩居士像がある。 関西旅行…

大阪で文楽を見る/夏休み文楽特別公演・曽根崎心中ほか

○国立文楽劇場 夏休み文楽特別公演(2012年7月28日) また週末をやりくりして、ショートステイで関西に来ている。もちろん博物館・美術館にも寄っていくつもりだが、今回、最大の目的は、大阪で文楽を見ること。私は学生時代から、もはや30年にわたる文楽フ…

エミシ・契丹・琉球・竹島/境界をまたぐ人びと(村井章介)

○村井章介『境界をまたぐ人びと』(日本史リブレット28) 山川出版社 2006.5 芸大美術館『草原の王朝 契丹』の記念講演会を聴きに行ったら、講師の市元塁さんが「契丹に触れる本」として紹介してくれた本の1冊。展覧会を見て、最後に2階のミュージアムショッ…

磁器の美しさ/草原の王朝 契丹(芸大美術館)

○東京芸術大学大学美術館 日中国交正常化40周年記念特別展 『草原の王朝 契丹-美しき3人のプリンセス-』(2012年7月12日~9月17日) 記念講演会の記事に続いて、芸大展の様子についても書いておこう。入口にあったのが、九博展でも印象的だった男女一対の…

講演・契丹!草原王朝はこんなに凄かった(芸大美術館)

○東京芸術大学大学美術館 講演会『契丹! 草原王朝はこんなに凄かった』(講師:市元塁、7月21日14:00~) 同館で始まったばかりの『草原の王朝 契丹-美しき3人のプリンセス-』(2012年7月12日~9月17日)の見どころを紹介する記念講演会。私は、2011年秋…

最終話に刮目せよ/明治断頭台(山田風太郎)

○山田風太郎『明治断頭台』(角川文庫:山田風太郎ベストコレクション) 2012.6 伝奇時代小説の名手・山田風太郎に、幕末・明治を舞台とした本格ミステリーのシリーズがあることは、むかしから、なんとなく知っていた。若い頃の私は、日本史の知識も関心も乏…

プロデューサー新井白石/音楽公演・朝鮮通信使(紀尾井ホール)

○紀尾井ホール(小ホール)『紀尾井 江戸 邦楽の風景(六)朝鮮通信使』(PDF)(7月19日、18:30~) たまたま、本公演の関係者からチラシをいただいて、こういうシリーズ公演が行われていることを初めて知った。「江戸 邦楽の風景」は2010年春から始まった…

アイスショー"Prince Ice World 2012"(東京公演)

○プリンスアイスワールド/Prince Ice World 2012(東京公演)(2012年7月16日、15:30~) 2010年に「生まれて初めて、アイスショーなるものを見てきた」のが、新潟のFaOI(Fantasy on Ice)で、2回目がこのPIW(Prince Ice World)東京公演だった。どちらも…

寅歳・もち肌/ペリーの顔・貌(かお)・カオ(神奈川県立歴史博物館)

○神奈川県立歴史博物館 特別展『ペリーの顔・貌(かお)・カオ -「黒船」の使者の虚像と実像-』(2012年7月7日~8月26日) 日本を「開国」させた米国人、マシュー・カールブレイス・ペリーの顔は、多くの日本人が、歴史の教科書などで目にしたことがあり、一…

春日ゆかりの/解脱上人貞慶(金沢文庫)

○神奈川県立金沢文庫 御遠忌800年記念特別展『解脱上人貞慶-鎌倉仏教の本流-』(2012年6月8日~7月29日) 4月に奈良博で見てきた展示の巡回展なのだが、せっかく東国まで下向いただいたのだから、と思って、また見てきた。会場のキャパシティがぜんぜん違…

あせらず、無理せず/こぐこぐ自転車(伊藤礼)

○伊藤礼『こぐこぐ自転車』(平凡社ライブラリー) 平凡社 2011.1 本書を見つけて、おや、これは文庫になっていたのか、と思った。単行本は2005年刊。しかし、私が本書を知ったのは、それほど前のことではない。たぶん、この1年以内。たまたまエッセイの棚、…

絵画と文献と考古学/江戸の城づくり(北原糸子)

○北原糸子『江戸の城づくり:都市インフラはこうして築かれた』(ちくま学芸文庫) 筑摩書房 2012.6 北原先生のお名前は、災害史や災害メディア史(瓦版とか鯰絵とか)の専門家として認知していたので、へえ、こんな研究もなさっていたのかと、ちょっと驚い…

京の祭、江戸の祭/祭 MATSURI(出光美術館)

○出光美術館 日本の美・発見VII『祭 MATSURI -遊楽・祭礼・名所』(2012年6月16日~7月22日) 17世紀初めに誕生した「近世初期風俗画」と呼ばれるジャンルから、特に祭礼や芸能を題材とする絵画を選び、その舞台となった「場」(社寺、景観)に注目して魅力…

木橋から石橋へ/日本橋(江戸東京博物館)

○江戸東京博物館 開館20周年記念特別展『日本橋 描かれたランドマークの400年』(2012年5月26日~7月16日) 私事(わたくしごと)から書いておくと、小学生の頃、私は『ウルトラマン』に出てきた怪獣ドドンゴが好きだった。ウルトラマンシリーズには珍しい、…

お金だけじゃない/どんどん沈む日本をそれでも愛せますか?(内田樹、高橋源一郎)

○内田樹、高橋源一郎『どんどん沈む日本をそれでも愛せますか?』 ロッキング・オン 2012.6 2010年12月刊行『沈む日本を愛せますか?』の続編。前著と同様、インタビューアーの渋谷陽一さんを加えた鼎談である。第1回(2011年冬号)だけが震災前で、その後の…

2012護国寺(四万六千日)

今週末の出勤の振替休を急遽取ることになって、調べたら、観音縁日の「四万六千日」に当たっていることが分かった。昨年は、浅草寺の四万六千日(ほおずき市)に詣でたので、今年は音羽の護国寺に行ってみることにした。 ↓護国寺の仁王といえば、漱石の「夢…

多彩な活躍/浮世絵師 溪斎英泉(千葉市美術館)

○千葉市美術館 『浮世絵師 溪斎英泉』(2012年5月29日~7月8日) 最終日にすべりこみで参観。私はあまり浮世絵に関心がないので、絵師の名前もそんなに多くは知らない。「溪斎英泉」という名前は、マンガ家の故・杉浦日向子さんが推していた絵師としてのみ記…

シンポジウム・発見!お茶の水女子大学の広開土王碑拓本

○国際日本学シンポジウム「文字・表現・交流の国際日本学」セッションI『発見!お茶の水女子大学の広開土王碑拓本』(2012年7月7日、13:00~) 「つきあい」で聞きに行ったシンポジウムなのだが、意外に面白かったので、ここに記録しておくことにする。 広開…

心の凝りをほぐして/福田平八郎と日本画モダン(山種美術館)

○山種美術館 特別展 生誕120年『福田平八郎と日本画モダン』(2012年5月26日~7月22日) 6/26から後期となった会場に初訪問。すごく混んでいるのに驚いた。福田平八郎という名前には記憶がなかったが、『筍』『芥子花』を見て、ああ、あの絵を描いた人か、と…

闇の中の怪物/別海から来た女(佐野眞一)

○佐野眞一『別海から来た女:木嶋佳苗 悪魔祓いの百日裁判』 講談社 2012.5 5月だったか、ニコニコ動画の生放送に佐野さんが出演していたとき、「まもなく木嶋佳苗の裁判傍聴記の本が出ますね」という話題が出た。木嶋佳苗? どんな事件だっけ、としばらく考…

(読むつもりの本)後白河法皇日録(小松茂美、前田多美子)

○小松茂美編著、前田多美子補訂『後白河法皇日録』 学藝書院 2012? まだ「読んだもの」ではないのだが、心覚えに記事を書いておきたい。先月、センチュリーミュージアムの『日本の書相』を見に行ったとき、上の階の展示室の机に、ひっそり積まれたパンフレッ…

日本の書相(センチュリーミュージアム)+センチュリー文化財団寄贈コレクション展(昭和女子大)

■センチュリーミュージアム『日本の書相』(2012年4月9日~8月4日) 上質のコレクションと静かに向き合える空間として、かなり気に入っている同館に久しぶりに行ってきた。今回は、奈良から江戸まで、各時代にあらわれる、書の形式と個性を探る展覧会。冒頭…

科学と哲学と俳諧/柿の種(寺田寅彦)

○寺田寅彦『柿の種』(岩波文庫) 岩波書店 1996.4 ルミネ新宿のブックファーストで「当店が選ぶ岩波書店のこの一冊」というオビをつけて書架に並んでいるのを見た。物理学者の寺田寅彦が随筆の名手だったことは、知識としては知っていたが、これまで読んだ…