見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

美を身近に/季節をめぐり、自然と遊ぶ(大倉集古館)

〇大倉集古館 企画展『季節をめぐり、自然と遊ぶ~花鳥・山水の世界~』(2022年1月18日~3月27日) 花鳥や山水など自然の姿を写した和漢の絵画・書跡・工芸品を取り上げる展覧会。そう聞いても、具体的にどんな作品が出ているのかイメージが湧かなくて、あ…

門前仲町グルメ散歩:2022チョコパフェ

2月最後の週末、すっかり春のような陽気になったので、冷たいものが食べたくなって、深川伊勢屋の喫茶室へ。久しぶりのチョコレートパフェ。 いまどきのおしゃれパフェではなく、昭和の記憶に忠実な味と盛り付けが好き。 ただねえ、去年の夏の店内改装とメニ…

家族・学校・地域/日本人のしつけは衰退したか(広田照幸)

〇広田照幸『日本人のしつけは衰退したか:「教育する家族」のゆくえ』(講談社現代新書) 講談社 1999.4 少し古い本だが、SNSで「これは名著」というお薦めを見たので読んでみた。刊行は1999年。1997年の酒鬼薔薇事件など青少年による凶悪事件が相次ぎ、「…

手芸の楽しみ/ニッポン国おかんアート村(渋谷公園通りギャラリー)

〇東京都渋谷公園通りギャラリー 『Museum of Mom's Art ニッポン国おかんアート村』(2022年1月22日~4月10日) 展覧会概要によれば、作家・編集者・写真家である都築響一ほかのゲストキュレーターにより、2000年代初頭から「おかんアート」と呼ばれて密か…

美人さん勢ぞろい/上村松園・松篁(山種美術館)

〇山種美術館 開館55周年記念特別展『上村松園・松篁-美人画と花鳥画の世界-』(2022年2月5日~4月17日) 美人画の名手として知られる女性画家・上村松園(1875-1949)と、その長男で花鳥画を得意とした上村松篁(1902-2001)に焦点を当てた特別展。さらに…

パネルで楽しむ/湖北・長浜に息づく観音文化(浅草文化観光センター)

〇浅草文化観光センター 第3回【パネル展・講演会】『湖北・長浜に息づく観音文化~ホトケと祈りの姿~』(2022年2月15日~3月6日) 東京長浜観音堂に千手千足観音立像を見に行ったら、いま浅草でパネル展示もやっています、と聞いたので、さっそく見てきた…

千手千足観音立像(東京長浜観音堂)を見る

〇東京長浜観音堂 『千手千足観音立像(長浜市高月町西野・正妙寺蔵)』(2022年1月12日~2022年2月27日) 日本橋の長浜観音堂に4回目の訪問。現在の展示は、正妙寺の千手千足観音である。私がこの像を初めて見たのは、2010年に高月・観音の里ふるさとまつり…

差別に抗した人々/全国水平社1922-1942(朝治武)

〇朝治武『全国水平社1922-1942:差別と解放の苦悩』(ちくま新書) 筑摩書房新社 2022.2 全国水平社は、部落差別からの解放を求めて部落民自らが結成した社会運動団体で、創立は1922年、今からちょうど100年前にあたる。本書は、大阪人権歴史資料館の学芸員…

戦前から戦後まで/民藝の100年(東京国立近代美術館)

〇東京国立近代美術館 柳宗悦没後60年記念展『民藝の100年』(2021年10月26日~2022年2月13日) 先々週見てきたのだが、これは思いのほか難しい展覧会だぞと思って、感想が書けずにいた。「民藝」はおよそ100年前、柳宗悦、濱田庄司、河井寬次郎らが作り出し…

祝リニューアル/松岡コレクションの真髄(松岡美術館)

〇松岡美術館 再開記念展『松岡コレクションの真髄』(2022年1月26日~4月17日) 同館は、貿易・不動産業などで知られる実業家の松岡清次郎(1894-1989)が、長年にわたって蒐集した美術品を展示するため、1975年に設立した美術館である。2020年に港区白金台…

変わりゆく隣国/韓国愛憎(木村幹)

〇木村幹『韓国愛憎:激変する隣国と私の30年』(中公新書) 中央公論新社 2022.1 木村幹先生は韓国現代政治の研究者だが、ツイッターでは、韓国情報に加えて、院生指導の苦労とか趣味の輪行の様子とか、いろいろつぶやいてくださるのが楽しいので、私は長年…

東西の古代/古代中国・オリエントの美術 リターンズ(永青文庫)

〇永青文庫 冬季展『古代中国・オリエントの美術 リターンズ-国宝“細川ミラー“期間限定公開-』(2021年12月18日~2022年2月13日) 2020年の早春展で、新型コロナの影響で途中終了となった『古代中国・オリエントの美術』展の再開催だという。2020年の展覧…

女文字による動員/「暮し」のファシズム(大塚英志)

〇大塚英志『「暮し」のファシズム:戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた』(筑摩選書) 筑摩書房 2021.3 コロナ禍の中で広まった「新しい生活様式」という語の響きに、著者は不快な既視感があったという。日々の暮らしのあり方について為政者が「…

葬儀私記

2022年2月6日に92歳の父が永眠した。その前後のことを書き留めておく。 父と母は、2017年5月から老人ホームに入居し、2人1室で暮らしていた。長年、糖尿病で手術を繰り返してきた父に比べると、母は健康体だったが、2015年2月に脳梗塞で倒れてから復調せず、…

紅梅白梅2022

いい天気。 永青文庫に行く途中、神田川沿いの江戸川公園で見た梅。満開のようだけれど、まだまだ蕾がたくさんある。 いま住んでいる近所は、桜は豊富だが、見応えのある梅は少ない。やっぱり梅は、山の手のものかもしれない。

少女たちの時間/中華ドラマ『八角亭謎霧』

〇『八角亭謎霧』全12集(愛奇藝、2021) 2020年に『隠秘的角落』『沈黙的真相』などで話題をさらった「愛奇藝・迷霧劇場」シリーズの新作であるが、残念ながら、出来はいまひとつだった。舞台は江南地方の小鎮・紹武(ロケ地は紹興)。女子高生の玄念玫は、…

中世日本の原風景/荘園(伊藤俊一)

〇伊藤俊一『荘園:墾田永年私財法から応仁の乱まで』(中公新書) 中央公論新社 2021.9 質量ともに読み応えのある1冊だった。中心テーマは中世の荘園だが、記述はその前史である律令国家から始まり、荘園の誕生、成長、変容、終焉まで750年余りの歴史を追っ…

「文学」の新しい視点/明治文学の彩り(日本近代文学館)

〇日本近代文学館 冬季企画展『明治文学の彩り-口絵・挿絵の世界』(2022年1月8日~2月26日) 展示されているのは、明治期に刊行された書籍や冊子の口絵・挿絵である。画家の名前を挙げれば、鏑木清方、水野年方、渡辺省亭、鰭崎英朋など。この数年、再評価…