2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧
○富山太佳夫『笑う大英帝国:文化としてのユーモア』(岩波新書) 岩波書店 2006.5 20年以上も前、私は大学でパンキョウの英語を著者に習った。まだ富山センセイには、ほとんど著作もなかった頃だが、ときどき、妙に心に残る警句みたいなことをおっしゃる。…
○坪内逍遥『当世書生気質』(岩波文庫) 岩波書店 1937.3 さて、近代文学史のはじまり、はじまり。何の説明も要らない作品である。学生時代、国文学専攻だった私は、これも教養のうちと思って、本書を読んだ。しかし、ほとんど何も印象に残っていない(ちな…
○長山靖生『日露戦争:もうひとつの「物語」』(新潮新書) 新潮社 2004.5 一昨年来、日露戦争(1904~1905)の関連書籍がずいぶん出ていたが、百周年を過ぎて、少し下火になった様子である。本書は、日露戦争の「実体」ではなく、当時の新聞・小説・報道・…
昨日、記事を書いた岡崎市美術博物館へは、名鉄・東岡崎の駅からバスに乗る。 東岡崎には、何度か来ている。 駅前にある「岡崎共同研究機構」(今は名前が変わった)に出張で2、3度。それから、滝山寺、真福寺などの寺めぐりに1度。 駅構内の売店で売ってい…
○岡崎市美術博物館 『アラビアンナイト大博覧会』 http://www.city.okazaki.aichi.jp/museum/ka111.htm 土曜にしては朝早く目が覚めた。時計を見て、よし、これなら、岡崎まで日帰りで行ってこられると決意し、とび起きて、東京駅に向かった。 目的は『アラ…
○NHK木曜時代劇『柳生十兵衛七番勝負~島原の乱』 とうとう、昨日が最終回。思えば昨年4月、前シリーズの第1回を見て「面白いじゃないか」と思いながら、その後は結局、見逃して1年。今年の2~3月の再放送にハマリ、4~5月の第2シリーズ「島原の乱」も、とっ…
○野口武彦『幕府歩兵隊:幕末を駆けぬけた兵士集団 』(中公新書) 中央公論新社 2002.11 野口武彦さんの本、4冊目。近著の『長州戦争』でも活躍する幕府歩兵隊の誕生(文久2年=1862)から崩壊(明治元年=1868)まで、7年間を追ったルポルタージュである。…
○神奈川県立金沢文庫 特別展『阿羅漢』 http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm ちょっと損をしている展示会ではないかと思う。見ものは、宮内庁三の丸尚蔵館の『十六羅漢像』と称名寺(金沢文庫)蔵『十六羅漢像』の比較展示。よく似ている…
○鎌倉国宝館 特別展『鎌倉の至宝-国宝・重要文化財-』 http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kokuhoukan/index.htm 昨年からこの季節の恒例となった名宝展である。彫刻・工芸は、おなじみの作品が多かったが、絵画は、珍しいものを見ることができた。 『…
○藤原正彦『国家の品格』(新潮新書) 新潮社 2005.11 ベストセラーは読まないことにしている。とは言え、これだけ(200万部?)売れていると聞くと、それなりに読む価値があるのではいか、という疑念が湧いてきて、本屋の店頭で、ちょっと中を覘いてみた。…
鎌倉駅西口、御成通りの銭湯「滝の湯」さんの解体が始まっていると聞いて見に行った。 数年前から廃業を宣言しては、惜しまれて、営業を続けていた銭湯である。逗子に住んでいた頃、一度、入りに来てみたいと思いながら、機会がないままになってしまった。冷…
○野口武彦『大江戸曲者列伝・幕末の巻』(新潮選書) 新潮社 2006.2 『太平の巻』の続き。時代は幕末。世相はいよいよ混迷の度を深め、さまざまに個性的な登場人物が駆け抜ける。梶原雄之助という(たぶんそれほど有名人ではないと思うが)幕府歩兵隊の”鬼軍…
○紀伊國屋セミナー・書物復権2006 第1回『批評・教養の〈場〉再考/再興』 http://www.kinokuniya.co.jp/01f/fukken/index.html 5月16日に、佐藤学、姜尚中、高橋哲哉の三氏による鼎談を聴きに行った。名著の復刻をこころざす出版社の共同企画「書物復権」の…
○静嘉堂文庫美術館 『国宝 関屋澪標図屏風と琳派の美』 http://www.seikado.or.jp/ 日曜日、久しぶりに遠出をするか、この展覧会の最終日を見に行くか、迷った末に後者に決めた。展示室に入って、ほっと息をついた。正面に大きな六曲一双の『関屋澪標図屏風…
○野口武彦『大江戸曲者列伝・太平の巻』(新潮選書) 新潮社 2006.1 『長州戦争』(中公新書 2006.3)が面白かったので、しばらく野口武彦さんに付き合ってみようと思う。本書は、雑誌「週刊新潮」に連載された江戸時代のゴシップ集である。 一流の学者が、…
○大倉集古館 『播磨ゆかりの江戸絵画-応挙・蘆雪・若冲を中心として-』 http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/shukokan/ なぜ播磨なのかは、結局よく分からなかったが、応挙・蘆雪・若冲などが出ているらしいので、見に行った。はじめに、小さな水墨画『百合…
○出光美術館 『開館40周年記念名品展』第1弾 http://www.idemitsu.co.jp/museum/ 開館40周年を記念する名品展である。既に見てきた友人からは「後期のほうがいいかも」という忠告を受けていたが、やっぱり行ってしまった。 いつもと異なる順路で、展示室3が…
○加藤徹『漢文の素養:誰が日本文化をつくったのか?』(光文社新書) 光文社 2006.2 今朝、たまたま、ネットを開けたら、次のような記事が上がっていた。 ■台湾、止まらぬ「簡体字」浸透 中国の“文化侵攻”に危機感も(産経新聞) http://www.sankei.co.jp/n…
○丸谷才一、大岡信、岡野弘彦『すばる歌仙』 集英社 2005.12 「歌仙」というのは、五七五と七七を交互に詠んで36句を連ねる連句である。江戸時代には、俳諧といえば連句のことだったらしいが、近代以降、俳句は五七五で味わうものと決まってしまった。その結…
○三の丸尚蔵館 第40回展『花鳥-愛でる心、彩る技<若冲を中心に>』 http://www.kunaicho.go.jp/11/d11-05-06.html このブログは、実際の生活に少し遅れながら、しかし、なるべく先後関係は守って書いている。というわけで、この日は連休最終日。動植綵絵・…
○朝日カルチャー講座 姜尚中『憲法問題を考える』 6、7年前に朝日カルチャーで姜尚中氏の連続講座を聴いてから、いつも案内が来る。のんびり構えていると、すぐ満員になってしまう人気講座だが、今回は会場も広そうなので、久しぶりに聴きに行った。 これま…
○野口武彦『長州戦争:幕府瓦解への岐路』(中公新書)中央公論新社 2006.3 このところ、島崎藤村の『夜明け前』を読みながら、ずっと横目で本書を見ていた。さて、復習のつもりで、同じ時代を描いた本書を続けて読むことにした。 そうすると、ああ、このと…
○東京大学 美術博物館『江戸の声―黒木文庫でみる音楽と演劇の世界―』展 http://tdgl.c.u-tokyo.ac.jp/~bihaku/index.html 東大・駒場キャンパスにある美術博物館を訪ねるのは初めてである。ときどき、常設展でも面白いものをやっているのだが、ふだんは月~…
○国立歴史民族博物館 企画展『日本の神々と祭り-神社とは何か?-』 http://www.rekihaku.ac.jp/index.html 神奈川県立歴史博物館の特別展『神々と出逢う-神奈川の神道美術-』と、この展示会のニュースを同時期に聴いたので、おや、神社がブームなのかし…
閉幕を間近に控えた『最澄と天台の国宝』はすごい人気である。まあ、その価値はあるものな。おかげで本館も、ずいぶん人が多かった。なんだか、日本の博物館でないみたいな。 http://www.tnm.jp/ ■本館・歴史資料室 『上野公園の130年』 おなじみ「日本の博…
○島崎藤村『夜明け前』全4冊(岩波文庫) 岩波書店 1969.1-4 たぶん高校の国語の教科書で、一部分だけ読んだことがある。いや、もしかすると藤村の原文ではなくて、戯曲にリライトされたものだったかもしれない。どちらにせよ、ええと、山深い木曽の馬籠宿(…
○根津美術館 『燕子花図と藤花図-館蔵屏風絵 -』 http://www.nezu-muse.or.jp/ 連休後半の初日は、好天に誘われたのか、表参道ヒルズ人気の余波か、入口に行列ができるほどの混雑だった。展示室に入ると、華やかな『吉野龍田図』に迎えられる。見渡すと、…
○Webサイト『松岡正剛の千夜千冊』 http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya.html いつの頃からか、Googleで書名を検索すると、このサイトに当たるようになった。最近(←たぶん)、求龍堂のサイトに上がった『特別対談』によれば、松岡正剛さんが、このサイト…
○東京国立博物館 特別展『最澄と天台の国宝』 http://www.tnm.jp/ なぜ「東京編」を名乗るかというと、昨年の秋、京都まで遠征して、同じ展示会を見て来たからである。さて、東京編はどうなっているのか。連休初日の土曜日に出かけた。 会場である平成館は、…