見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

天神さんの怨み/鎌倉国宝館

○鎌倉国宝館 特別展『荏柄天神社九百年―鶴岡八幡宮古神宝類とともに―』 http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kokuhoukan/ 最近、仕事がおもしろくない。「羅生門」で雨止みを待つ下人の気分である。1人2人殺して飛び出したいという誘惑にかられながら、…

外交という仕事/吉田茂の自問

○小倉和夫『吉田茂の自問:敗戦、そして報告書「日本外交の過誤」』藤原書店 2003.9 本書は、1951年、吉田茂首相が外務省の若手官僚に命じて、満州事変以来の日本外交の歩みを検証させた文書「日本外交の過誤」に対して、著者が今日的視点で検証と分析を加え…

あれもこれも琳派/近代美術館

○東京国立近代美術館『琳派 RIMPA』展 http://www.momat.go.jp/Honkan/honkan.html 琳派はわりと好きだ。早くから好きだったのは宗達である。今回は、墨のにじみを利用した「たらしこみ」技法の名品「牛図」(”ぶも~っ”とか、マンガ的な擬音を入れたくなる…

援交から亜細亜主義へ

○宮台真司『亜細亜主義の顛末に学べ』実践社 2004.9 宮台真司は、むかし、教育論とか若者論を何冊か読んだが、あまり共感できなかったので、その後はずっと放っていた。最近、イラクや北朝鮮問題など「大文字の政治」に関する発言が目に入るようになり、ちょ…

晴れやかな祝祭/厨子当官

○連続電視劇《厨子当官》30集 http://www.whtv.com.cn/wlds/dsj/czdg.htm 久しぶりに中国の「古装劇」にハマった。清末に題材を取った軽喜劇である。 『中華料理四千年』の項でも書いたが、主人公の「民間神厨」石竹香と、そのライバルである「宮廷御厨」牛…

官僚もすなる料理/中華料理四千年

○譚璐美『中華料理四千年』(文春新書)文藝春秋社 2004.8 稿を改めて書くつもりだが、今、『厨子当官』という中国の喜劇ドラマにハマっている。 時代は清末。西太后は宮廷料理人の牛不耕がお気に入り。彼を香河県の県知事に任命しようと考えた。政治改革の…

古代の文字/サントリー美術館

○サントリー美術館『湖南省出土古代文物展 古代中国の文字と至宝-初公開《馬王堆と走馬楼》出土品』 http://www.suntory.co.jp/sma/japanese/index.html 私は長沙の湖南省博物館も行っていないし、実は日本で行われた「馬王堆漢墓」の展覧会にも行っていな…

四川文明/東京都美術館

○東京都美術館『よみがえる四川文明 三星堆と金沙遺跡の秘宝展』 http://www.tobikan.jp/ 1986年に発掘された三星堆遺跡を中心に、2000年の船棺遺跡(成都市)、2001年の金沙遺跡(成都市の西部)から発見された文物を加えたもの。なんと言っても、三星堆の…

蛍~藤裏葉/源氏物語(5)

○玉上琢彌訳注『源氏物語 第5巻』(角川文庫)1969.5 玉蔓(葛)をめぐる物語の続き。上京した夕顔の遺児・玉葛は、とりあえず養父気取りの源氏をはじめ、カタブツの夕霧、事情を知らない実弟の柏木、風流人の兵部卿宮、髭黒大将など、次々に男性の心を迷わ…

驢馬にのる芥川/江南游記

○芥川龍之介『上海游記・江南游記』(講談社文芸文庫) 2001.10 芥川龍之介といえば、「杜子春」「芋粥」「トロッコ」などは子供の頃、けっこう熱愛していたものだ。それが、大学生くらいになって、あらためて大人向けの作品を読んでみたときは、才気とペダ…

《射雕英雄伝》再放送

○2003年版《射雕英雄伝》(CCTV放映) http://ent.sina.com.cn/sdyxz/index.html 「射雕英雄伝」は言わずと知れた、金庸原作の武侠小説。華人文化圏では多くの熱狂的な読者に支えられている。昨年、中国本土で全40話の連続ドラマが制作され、少し遅れて、CCT…

鎌倉の面掛け行列

鎌倉の御霊神社(権五郎神社)の「面掛け行列」を見てきた。 境内で鎌倉神楽を奉納したあと、露払い役の天狗(ちょっと別格)をはじめ、「爺」「鬼」「鼻長」「火吹男(ひょっとこ)」「福禄寿」「阿亀(おかめ)=孕み女」など、異形の行列が町に出ていく。…

見えない素顔/韓国の軍隊

○尹載善『韓国の軍隊:徴兵制は社会に何をもたらしているか』(中公新書)中央公論社 2004.8 姜尚中氏が、ある講演で、韓国の徴兵制にはいいところも悪いところもあるが、少なくともあの制度を通じて、韓国国民は「軍隊」というカルチャーを理解し、ある程度…

魅惑の古九谷/出光美術館

○出光美術館『古九谷―その謎にせまる―』 http://www.idemitsu.co.jp/museum/ 2年ほど前、NHKの『新日曜美術館』で「青い桜~謎の磁器・古九谷の美~」という特集を見て以来、その魅力を忘れられずにいる。 もっとも、付け焼刃の趣味なので、あまり詳しいこ…

皇帝の書/書道博物館

○書道博物館 企画展 館蔵『歴代中国皇帝の書』 http://www.taitocity.net/taito/shodou/ 「歴代」とは言うけれど、初唐~中唐(太宗、高宗、玄宗など)の作品が大部分を占める。しかし、唐の皇帝の自著はあまり上手いと感じなかった。これなら日本で書の残っ…

大人の童話/LOVERS

○映画「LOVERS」 http://movie.goo.ne.jp/special/lovers/index.html 久しぶりに映画を見た。 張芸謀の日本公開作品は、このところ「初恋のきた道」「あの子を探して」「活きる」「至福のとき」と見てきたのだけど、昨年の「HERO」は、話題性が大きかったの…

東博リニューアル

○東京国立博物館 本館リニューアル http://www.tnm.jp/ 9月1日にリニューアル・オープンした東博の本館(平常展)を見てきた。 うーん。そうねえ。館内の案内板は分かりやすくなったと思う。途中の休憩スペースも心なしか居心地がよくなった。それから、とこ…

薄雲~胡蝶/源氏物語(4)

○玉上琢彌訳注『源氏物語 第4巻』(角川文庫)1968.12 物語もこのへんになると、源氏もそれなりのおじさんになり、自分の色恋だけに時間を費やしているわけにはいかなくなる。息子の夕霧を大学寮に進学させるにあたって教育論を語ったり、姫君の養育や後見に…

学者のネタ帖/涙と日本人

○山折哲雄『涙と日本人』日本経済新聞社 2004.8 新聞や雑誌に連載した短いコラムを下敷きに書き直したもの。だから、あまり掘り下げた研究や突っ込んだ議論はない。その代わり、さすが、長年の研究の蓄積で、「えっ」と思うような珠玉のネタがときどき、現れ…

白磁青花/出光美術館

○出光美術館『磁都・景徳鎮1000年記念 中国陶磁のかがやき』 http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkantop.html 休日出勤していた土曜日、そうだ、出光の展覧会は今週末までだった!と思い出して、慌てて駆け込んだ。会場は妙に混雑していてびっくりした。何…

珈琲時光そのほか/雑誌・東京人

○「特集・2004年版 神田神保町の歩き方」ほか 『東京人』2004年10月号 本を持たずに電車に乗ることになってしまったので、暇つぶし用に買った。赤瀬川原平さんと山下裕二さんの対談「日本美術応援団が行く、古書店でお宝発見!」が読みたくて。 雑誌を買った…

須磨~松風/源氏物語(3)

○玉上琢彌訳注『源氏物語 第3巻』(角川文庫)1966.2 「須磨がえり」という言葉を聞いたことがある。この巻は、華やかな恋愛絵巻が一段落し、源氏は内省的な生活を余儀なくされるため、読むのをやめてしまう読者が多い、ということを言ったものだ。 しかし、…

謎のカエル

「あのカエルの写真ある?」と聞かれた。 「ごめん。今朝、写真屋にメディアを預けてきたところ」 中国の南京博物院で見かけたカエル(たぶん)の置物。ちょっと胸がある。 何者なんだろう...

早く見たい、電視劇《龍票》

○清装大戯《龍票》/新浪網(Sina.com) http://ent.sina.com.cn/v/2004-08-31/1653489892.html 中国古装劇(時代劇)マニアとしては、ずっと気になっていた新作ドラマ。 久しぶりに《龍票》のサイトを見に行ったら、おお、ようやく制作が完了したらしい。しか…