見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

虚構の果ての廃墟/夢の原子力(吉見俊哉)

○吉見俊哉『夢の原子力:Atoms for Dream』(ちくま新書) 筑摩書房 2012.8 本書を見つけたときは、吉見先生、相変わらずチャレンジングだな~!と思った。議論百出のこのテーマ(原子力)に、いったい、どういう角度から斬り込んでいくのか、興味津々で、す…

乱世と閑居/方丈記(鴨長明、浅見和彦校訂・訳)

○鴨長明;浅見和彦校訂・訳『方丈記』(ちくま学芸文庫) 筑摩書房 2011.11 数ヶ月前から、鴨長明の「発心集」が読みたいと思っている。学生時代、授業で使ったテキスト(新潮日本古典集成)を今でも持っているはずなのだが、なかなか探し出せない。文庫本で…

2012夏・展覧会備忘録

中国旅行を挟んで、行ったもの(展覧会)備忘録。後日、まとまった感想がかけたら書きたい。 ■出光美術館 やきものに親しむIX『東洋の白いやきもの-純なる世界』併設『仙(せんがい)』(2012年8月4日~10月21日) 景徳鎮旅行を控えて「予習」で行こうか「…

江西・福建2012【11日目/最終日】上海→羽田

■上海~羽田 前日の上海・虹橋空港到着は深夜になってしまったが、幸い、ホテルが国際線ターミナルのすぐそばだったので、朝はきちんと朝食を取って、出発することができた。昨日までの三ツ星ランクのホテルだと、国内旅行客が主体で、朝から戦場状態のとこ…

江西・福建2012【10日目】武夷山→上海

■武夷山(九曲渓~大紅袍~水簾洞)~上海 九曲渓で筏下り。縦3席×2列の椅子を取り付けた竹製の筏に船頭が二人乗り込む。しかし、ここも観光客殺到で、筏に乗るまでが一騒動だった。むかしの、外国人は別料金・別扱いシステムが、ちょっと懐かしくなる。 大…

江西・福建2012【9日目】武夷山

■武夷山(天遊峰~一線天~虎嘯岩) 武夷山風景区では専用車は使わず、観光用の路線バスを使用。現地ガイドは、スルーガイドのシャオホワン(小黄)と同じ黄さんなので、日焼けした精悍な風貌にあわせて、こっそり黒黄(ヘイホワン)と愛称することにする。 …

江西・福建2012【8日目】ぶげん→武夷山

■婺源県(上暁起村~汪口村~江湾村)~三清山~福建省・武夷山 引き続き、婺源(ぶげん)古鎮遊。はじめに訪ねたのは、上暁起村。樟樹(くすのき)の巨木が多く、豊かな水と緑にめぐまれた村。村内には木工芸の店も多い。防虫剤になるというクスノキの木材…

江西・福建2012【7日目】景徳鎮→ぶげん

■景徳鎮~婺源県(清花鎮~黄村~思渓延村~李坑村~紫陽鎮) 結局、景徳鎮では、期待したほどの名品には出会えなかった。ホテルの回廊に飾ってあった出土品の大皿が、いちばん印象的だったかもしれない。 今日から観光の舞台は婺源(ぶげん)県。「中国で最…

江西・福建2012【6日目】景徳鎮

■景徳鎮(古窯民俗博覧区~御窯遺址~民窯博物館~浮梁古県衙・紅塔)~楽平古鎮 古窯民俗博覧区は、陶磁器のつくりかたを実際に見て学べる、文化・観光施設。ものすごく面白かった。あとでスライドショー載せます。 ただ、実際に作業をしているのは、人間国…

江西・福建2012【5日目】九江→景徳鎮

■九江(煙水亭)~廬山(白鹿洞書院)~石鐘山~景徳鎮 朝は、九江市内の甘棠湖に浮かぶ煙水亭を訪ねる。ここは三国志ゆかりの地で、呉の大都督・周瑜が水軍を調練した指揮台(点将台)の跡と伝える。白楽天の『琵琶行』もこの地で詠まれたもの。出だしは「…

江西・福建2012【4日目】廬山→九江

■廬山(錦繡谷~仙人洞~東林寺~西林寺)~九江(潯陽楼~鎖江楼宝塔~能仁寺) 廬山観光2日目。錦繡谷は、山腹に沿った(昨日に比べれば)ゆるやかなアップダウンの遊歩道で、奇岩怪石や眺望を楽しむ。野生のサルも登場。途中の「竹林寺」という石刻は、朱…

江西・福建2012【3日目】廬山

■廬山(三畳泉~五老峯~美廬) 廬山といえば、中国絵画の世界では『李白観瀑図』や『廬山観瀑図』で知られる滝が有名。まず、この滝(三畳泉)を見に行く。ホテル脇から路線バス→ケーブルカーに乗り換え。高低差は少なく、高原列車のようだ。終着駅から滝壺…

江西・福建2012【2日目】南昌→廬山

■南昌(滕王閣~江西省博物館~佑民寺~縄金塔~八大山人紀念館)~廬山 南昌観光はフリータイムにして、自分たちで回ろうと考えていたのだが、現地ガイドの朱さんから「お手伝いしますよ」と言われて、楽なほうに転んでしまう。江西省の省都である南昌は、…

江西・福建2012【初日】羽田→上海→南昌

■羽田~上海~南昌 毎年恒例の夏休み中国旅行。パッケージツアーを利用したこともあるが、この数年は、友人のひとりが企画し、日本の旅行社から見積を取って、オーダーメイドで手配している。 出発前、手配確認書が送られてきたところで、企画担当の友人が「…

【ただいま夏休み中】今年も中国11日間

明日(というか今日)から夏休み。 昼頃、家を出て、羽田から上海に向かう予定である。初日がゆっくり出発だと、何かと助かる。 しばらくブログの更新はありません。 休みの間、ショーウィンドウとなるTOPページに、今年は久隅守景の『納涼図屏風』を飾って…

美しき線/吉川霊華展(東京近美)

○東京国立近代美術館 『吉川霊華展 近代にうまれた線の探究者』(2012年6月12日~7月29日) 行ったのは3週間前になるのだが、記憶を掘り起こして、ひとことだけでも書き留めておきたい。春に関西に行ったとき、ポスターを見て、あまりに美しい描線にゾクゾク…

国難の「今」を照らし合わせる/日本近代史(坂野潤治)

○坂野潤治『日本近代史』(ちくま新書) 筑摩書房 2012.3 1857(安政4)年から1937(昭和12)年まで、80年間の歴史を通観したもの。分業化の進んだ現在の学問状況で、この80年史をひとりで書き上げるのは、すごい力技だと思う。さらに、それを(450頁という異…

講演・日本美術応援団、東京国立博物館を応援する(東博)

○東京国立博物館・講演会 東京国立博物館140周年『日本美術応援団、東京国立博物館を応援する』(2012年8月4日、13:30) 数日前、東博のメルマガを購読している友人から「こんなのあるけど…」と教えてもらった。実は、先週末も東博の平常展を見に行っている…

東博の平常展/帝室博物館総長 森鴎外(本館16室)ほか

■東京国立博物館・本館16室(歴史資料) 東京国立博物館140周年特集陳列 生誕150年『帝室博物館総長 森鴎外』(2012年7月18日~9月9日) このブログを始めて間もない頃(2005年4月)、東博の同じ展示室で『森鴎外と帝室博物館』と題した特集陳列を見たことが…

復興は一日に成らず/頼朝と重源(奈良博)

○奈良国立博物館 特別展『頼朝と重源-東大寺再興を支えた鎌倉と奈良の絆-』(2012年7月21日~9月17日) 最初の展示ホールに入ると、いつになく見晴らしがいい。展示の章立てでいうと、入口付近が「第1章 大仏再興」、中央左側(建物の中心部分)に引っ込ん…

明清絵画を愉しむ/橋本コレクション 中国書画+石造彫刻(大阪市美)

○大阪市立美術館 特別陳列『橋本コレクション 中国書画』(2012年7月28日~9月2日) 関西行きの直前に、この展覧会の情報を知って、おや、と思った。中国絵画の橋本コレクションといえば、2010年に松濤美術館で、たまたま小さな企画陳列を見たのが出会い。橋…