見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

敢えて反・日本的/誇り高きデザイン 鍋島(サントリー美術館)

○サントリー美術館 『誇り高きデザイン 鍋島』(2010年8月11日~10月11日) 「鍋島」は大好きだが、有田にも行ったし、伊万里磁器コレクションで知られる戸栗美術館にも何度も通っているので、もう新しい発見はないんじゃないかなと思い、この展覧会に行くの…

文豪の快楽/谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

○『谷崎潤一郎 マゾヒズム小説集』(集英社文庫) 集英社 2010.9 なるほど。こんな直球タイトルのアンソロジーも有りか。かわいい、しかし、よく見ると、かなりイケナイ表紙絵の文庫本を見つけて、にやにやと笑ってしまった。収録作品は「少年」(明治44)「…

軍事は輸送である/鉄道と日本軍(竹内正浩)

○竹内正浩『鉄道と日本軍』(ちくま新書) 筑摩書房 2010.9 日本近代史が好きで「鉄道」も好きという人間なら、かなりハマる1冊である。嘉永6年(1854)、日米和親条約締結のために来日したペリーが、蒸気機関車模型を持参して将軍に献上した。ひとりの幕府…

初の「オープン」展示会/皇室の文庫(ふみくら) 書陵部の名品(三の丸尚蔵館)

○三の丸尚蔵館 特別展覧会『皇室の文庫(ふみくら) 書陵部の名品』(2010年9月18日~10月17日) 本展は、宮内庁書陵部が所蔵する図書、公文書、考古品等の名品を「初めてまとまった形で一般に紹介する」ものだ(入場無料)。書陵部は、これまでも毎年秋に展示…

強くて可愛い女性たち/京劇・擂鼓戦金山ほか(湖北省京劇院)

○東京芸術劇場 湖北省京劇院訪日公演『擂鼓戦金山・秋江・西遊記~天蓬元帥猪八戒』(2010年9月25日) 京劇を見に行った。『擂鼓戦金山(らいこせんきんざん)』は、南宋の女将軍・梁紅玉の物語。梅蘭芳が伝統劇を改編した新劇で、1933年『抗金兵』の題名で上…

三島の愛した童心と古典/文楽・鰯売恋曳網(いわしうりこいのひきあみ)

○国立劇場 9月文楽公演『良弁杉由来(ろうべんすぎのゆらい)』『鰯売恋曳網(いわしうりこいのひきあみ)』(2010年9月20日) 最初の演目『良弁杉由来』は、東大寺の初代別当・良弁上人の出生伝説(鷲の子育て)に取材。しかし、作品自体は『三拾三所花野山…

京都いまむかし/私の日本地図・京都(宮本常一)

○宮本常一『私の日本地図(14)京都』(宮本常一著作集別集) 未来社 2010.2 著者が「何回おとずれたか思い出せぬほどである」という京都の思い出を語った本。原本は昭和50年(1975)の刊行だが、大正末年の「参観者の姿をほとんど見かけなかった」ひっそり…

関西よくばり旅行(2):藤田美術館、湯木美術館など

■藤田美術館 平成22年秋季展『季節を愉しむI 秋~新春の美術』(2010年9月11日~12月12日) 週末旅行、2日目も欲張る。藤田美術館へは、今年の春季展に初めて訪ねて、一目で好きになってしまった。展示施設は、二階建ての古い蔵をそのまま転用している。歩く…

大丸百貨店・心斎橋店(ヴォーリズ建築)

ウイリアム・メレル・ヴォーリズの建築として名高い大丸百貨店・心斎橋店を訪ねた。大阪人にとっては「訪ねた」って、わざわざ言うほどの場所ではないと思うが、東京育ちの私には、念願の初訪問である。2階より上はさほどではないが、外壁と1階の内装はさす…

関西よくばり旅行(1):泉屋博古館、思文閣美術館など

あらためて、週末の関西ミニ旅行のレポート。金曜の夜、新幹線で大阪入りからスタート。 ■第五番 紫雲山葛井寺(大阪府藤井寺市) 翌朝(9/18)、まずは西国第五番の葛井寺へ。毎月18日は、本尊・十一面千手千眼観世音菩薩(千手観音坐像)の開扉日である。…

上田秋成の墓(西福寺)に参拝

○西福寺(左京区南禅寺草川町) 今年の夏、京都国立博物館の特別展観『没後200年記念 上田秋成』を見た。このとき、京都の西福寺に残る秋成の墓石(生前墓)の蟹形台座は、伊藤若冲が石峯寺で五百羅漢を彫った残りの石で作ったものと伝えられていることを知…

古書の掃き寄せ、古人の面影/落葉籠(森銑三)

○森銑三著、小出昌洋編『落葉籠』上・下(中公文庫) 中央公論新社 2009.5-6 今年5月に天理ギャラリーで『秋成展』を見たあと、調べていたら「黌門客」というブログに行き当たって、本書に春雨物語の伝本についての記述があることを教えられた。森銑三さん(…

円山応挙筆『七難七福図巻』を見た!/書画と工芸(承天閣美術館)

○承天閣美術館 館蔵の名品展『書画と工芸』(2010年7月3日~3月27日) 承天閣美術館のサイトを見に行くと「現在の展示」として上記の情報が掲載されている。ところが、ちょっと潜っていくと、とんでもない情報に突き当たった。2010年9月18日~12月12日の日程…

お爺ちゃんのわび・さび好み/保守の遺言(中曽根康弘)

○中曽根康弘『保守の遺言』(角川Oneテーマ21) 角川書店 2010,5 私は中曽根康弘という政治家が好きだったことは一度もない。にもかかわらず、何を血迷って本書を読もうと思ったか。 中曽根のライフワークは憲法改正であり、「日本列島=不沈空母」発言をし…

茶碗、茶入、茶掛け/茶道具の精華(五島美術館)

○五島美術館 開館50周年記念名品展IV『茶道具の精華』(2010年8月28日~10月24日) 名品展シリーズの第4弾。茶道具コレクションは五島美術館の「精髄」と言っていいと思うが、当然というか、第3弾の『陶芸の美』(2010年6月26日~8月8日)とかぶるものが多い…

生活密着アート/世界の更紗(文化学園服飾博物館)

○文化学園服飾博物館 『世界の更紗』(2010年7月6日~9月25日) 更紗とは、「主に木綿布に手描きや型を使って文様を表したもの」を指す。インドを起源とし、16~17世紀の大航海時代に世界各地に広まった。本展では、インド、東南アジアをはじめ、ヨーロッパ…

「公共」をめぐるてんやわんや/映画・ようこそ、アムステルダム国立美術館へ

○ウケ・ホーヘンダイク監督 映画『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』(ユーロスペース) めったにないテーマの映画なので、一部では極端に盛り上がっている(?)気がする。オランダのアムステルダム国立美術館(Rijksmuseum Amsterdam, 国立博物館と…

ほのぼの系から血みどろ絵まで/諸国畸人伝(板橋区立美術館)

○板橋区立美術館 江戸文化シリーズNo.26『諸国畸人伝』(2010年9月4日~10月11日) 18世紀後半から19世紀前半、既存の流派にとらわれず、個性的な絵を描いた画家10人を紹介。中央で紹介される機会が少なく、あまり知られていない絵師もいることから、展覧会…

高野山カフェin丸の内ハウス

期間限定イベント「高野山カフェin丸の内ハウス」(2010年9月1日~12日)に友人と行ってきた。昨年と一昨年、青山や神宮前で行われたイベントの記事に比べると、フロア装飾にはあまり力が入っていなくて(写真、パネル中心)ちょっと期待外れ。 でも高野山か…

岩崎家のコレクション/三菱が夢見た美術館(三菱一号館美術館)

○三菱一号館美術館 『三菱が夢見た美術館-岩崎家と三菱ゆかりのコレクション』(2010年8月24日~11月3日) 建物の話から始めたい。 本年4月に開館した同美術館が次第に姿を現し始めた頃、たまたま周辺を通りかかり、見慣れぬ風景の出現にびっくりした記憶が…

応挙の『藤花図』再見/コレクションを未来へ(根津美術館)

○根津美術館 新創記念特別展 第8部『コレクションを未来へ 根津嘉一郎蒐集品と寄贈作品』(2010年8月21日~9月26日) 新創記念特別展も第8部。まだやるか?という感じだが、これがいよいよ最後のようだ。本展は「コレクション形成の過程」をテーマに、初代根…

「僕」からの贈り物/街場のメディア論(内田樹)

○内田樹『街場のメディア論』(光文社新書) 光文社 2010.8 変な思い込みと笑われるかもしれないが、この国の将来に何ひとつ明るい兆しが見えなくて、むやみと閉塞感にとらわれる昨今、書店のワゴンに山盛りになった本書を見て、ああ、内田樹さんの読者がこ…

クレオールの楽園/魔都上海(劉健輝)

○劉健輝『増補:魔都上海:日本知識人の「近代」体験』(ちくま学芸文庫) 筑摩書房 2010.8 本書は、2000年6月、講談社から同じ題で刊行されたというが、私の記憶にはなかった。文庫版を見て、はじめて本書の存在を知った。調べたら、選書メチエか(さすが)…

最後の棟梁/木に学べ(西岡常一)

○西岡常一『木に学べ:法隆寺・薬師寺の美』(小学館文庫) 小学館 2003.12 単行本は1988年刊。けっこう有名な本だと思うけれど、有名すぎて読む機会を失っていた。先だって、小川三夫さんの『宮大工と歩く奈良の古寺』(文春新書、2010)を読んで、ああ、こ…

甘粛省博物館

【gooフォトチャンネルから移行】2010年8月に見学した甘粛省博物館です。

内蒙古博物院

【gooフォトチャンネルから移行】2010年8月に見学した内蒙古博物院(包頭)の写真です。