2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧
○神奈川県立歴史博物館 特別展『五姓田のすべて-近代絵画への架け橋-』 http://ch.kanagawa-museum.jp/index.html 幕末から明治初期、西洋絵画の制作と教育普及に功あった五姓田(ごせだ)派の画家たちを取り上げる。8月に前期を見に行ったのだが、展示替…
○リービ英雄『延安:革命聖地への旅』 岩波書店 2008.8 私が著者の名前を知ったのは、たぶん90年代。日本語を母語とせずに日本語で創作活動を続ける不思議な作家として覚えた。90年代の終わりに、姜尚中氏との対談を聞きに行ったことがある。どこから見ても…
○東京国立博物館・東洋館第8室 特集陳列『中国書画精華』前期 http://www.tnm.go.jp/ 毎年、秋に行われる『中国書画精華』。私は2004年から皆勤している。4年も通っていると、だんだん目新しさがなくなってくるので、5年目の今年は、まあ行かなくてもいいか…
○千葉県立中央博物館 千葉県の指定文化財展『房総の仏像・仏画』 http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/ もと千葉県民の友人に教えてもらった企画。千葉県内21か所の寺院・神社・地区から、21体の仏像と約30点の仏画・仏具などが展示されている。こういう、…
○和田竜『のぼうの城』 小学館 2007.12 若い女性の間で「戦国ブーム」が起きているそうだ(→アサヒ・コム2008年9月13日記事)。若い女性に同調するのは面映いが、私も「戦国」がマイブームで、以前は関心がなかった時代小説にも、ときどきチェックを入れるよ…
○塩見鮮一郎『貧民の帝都』(文春新書) 文藝春秋社 2008.9 これは、なかなかすごい本だ。おおよそ明治維新から昭和の初めまで、首都東京の生活困窮者たちのありさまと、彼らを救うための施策・事業を、「養育院」を中心に追ったものである。とりわけ衝撃的…
○後藤和智『おまえが若者を語るな!』(角川Oneテーマ21) 角川書店 2008.9 後藤和智氏は『「ニート」って言うな!』(光文社、2006)の著者のひとりである。本書では、90年代後半から2000年代初頭にかけて流行した若者論を検証し、批判する。批判の対象とな…
○荒井信一『空爆の歴史:終わらない大量虐殺』(岩波新書) 岩波書店 2008.8 戦争といえば空爆、というのは、当たり前のように思ってきた。しかし、人類は有史以来、戦争を繰り返してきたが、航空機が戦争に投入されるようになったのは20世紀のはじまり以降…
○東大情報学環・読売新聞共催 連続シンポジウム『情報の海~漕ぎ出す船~』 第1回 情報の海~マストからの眺め http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/news/2008/09/post_33.html この秋、9月から12月にかけて、3回連続で予定されているシンポジウム。第1回の基調…
○姜尚中、中島岳志『日本:根拠地からの問い』 毎日新聞社 2008.2 出版されたばかりの本書を見たときは、迷った末に手を出さなかった。姜尚中氏の本は、だいたい読んでいる。特に対談ものは逃さないことにしている(このひとは、世代や立場の全く異なる人と…
徳川美術館と蓬左文庫のある徳川園のレストラン・カフェ。昨年、初めてここに入ったとき、「小倉サンド」というメニューが気になったのだが、その日は品切れで食べられなかった。今度こそ、と思っていたのに、「小倉サンド」はメニューから消えていた。名古…
○二条城(京都)~徳川美術館・蓬左文庫(名古屋) 二条城は、京都の主要な観光名所の中で、私が唯一行ったことのない場所だった。長年、武家文化には全く関心が無かったのである。ところが、最近、幕府の御用絵師集団・狩野派に、少なからぬ興味が湧いてき…
○奈良国立博物館 特別展『西国三十三所-観音霊場の祈りと美』 http://www.narahaku.go.jp/ この日は、近鉄奈良駅で友人と待ち合わせ。1人は京都在住、1人は東京からやってくる。いつもの見仏仲間である。9時集合のところ、8時に携帯が鳴ったので、遅れる連…
○六道珍皇寺~清水寺~京都三年坂美術館~本能寺 京博を出たあとは、ご本尊(秘仏)御開帳の始まった清水寺に向かう。と思ったが、その前に六道珍皇寺に立ち寄る。ふだんは非公開のご本尊が「京の夏の旅」キャンペーンの一環で公開されているためだ。 それか…
○京都国立博物館・常設展示 http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html 秋は忙しい。京都・奈良で行われる文化財の特別展や特別拝観を、できるだけ参観しようとすると、月1回くらいのペースで上洛しなければならない。今年は、西国三十三所結縁御開帳もあ…
○浅田次郎著・監修『浅田次郎とめぐる中国の旅:「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」「中原の虹」の世界』 講談社 2008.7 神田の大書店に行ったら、いつの間にか、こんな本が出ていた。1996年刊行の『蒼穹の昴』は、清朝末期の中国を舞台に、実在・架空の人物が入り…
○水月昭道『高学歴ワーキングプア:「フリーター生産工場」としての大学院』(光文社新書) 光文社 2007.10 昨年、本書を見たときは、高等教育が大衆化すれば、そりゃあ高学歴ワーキングプアだって出てくるよ、と思って、あまり関心を払わなかった。けれども…
○現代思想2008年9月号「特集・大学の困難」 青土社 2008.9 主として国立大学、特に人文系大学と人文学をめぐる「困難」を論じたもの。平成16年(2004)に国立大学の法人化がスタートして、今年は4年目になる。当初こそ、設置者(大学)の自立性を高めること…
○東京国立博物館・本館16室 歴史を伝えるシリーズ・特集陳列『災害-博物館と震災-』ほか http://www.tnm.go.jp/ 実際に歩いたコースとは異なるが、2階の見ものから語ろう。国宝室には、久しぶりに『平治物語絵巻 六波羅行幸巻』が出ていた。絵巻にもいろい…
○東京国立博物館・東洋館8室 特集陳列『市河米庵コレクション』ほか http://www.tnm.go.jp/ この日は、ちょっと気分を変えて東洋館から。第8室(中国絵画・書跡)では、そろそろ『中国書画精華』が始まる頃かな、と思ったら、1つ前の特集陳列『市河米庵コレ…
○ロナルド・トビ『「鎖国」という外交』(全集 日本の歴史 第9巻) 小学館 2008.8 刺激的なタイトルに違わず、魅力的な本だった。まず「鎖国」という日本語が、享和元年(1801)刊行の志筑忠雄著『鎖国論』まで存在しなかったという指摘に驚かされる。寛永年…
○渡辺浩平『変わる中国 変わるメディア』(講談社現代新書) 講談社 2008.7 中国はおもしろい。そう感じたのは10代の頃で、以来、中国の歴史・文化から政治・社会・教育事情まで、広く関心を払ってきた。インターネットの普及で、現地の情報に直接アクセスで…
○辻惟雄『奇想の系譜』(ちくま学芸文庫) 筑摩書房 2004.9 岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢蘆雪、歌川国芳の6人を取り上げ、彼らが作り出した奇矯で幻想的なイメージを豊富な挿絵で紹介し、縦横に論じたもの。初出は1968年の『美術手帖』。…
○姜尚中『悩む力』(集英社新書) 集英社 2008.8 姜尚中氏の著書は、10年ほど前、『オリエンタリズムの彼方へ』(岩波書店、1996)を読んだのが最初だった。正直言って、難しかった。公開講座などで、何度かご本人の平明な語り口に接していたので、もっと易…