見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【9日目】紀暁嵐故居

清・乾隆皇帝時代の大学者で、四庫全書の総編纂官として知られる紀暁嵐先生の故居。9:00~16:00の間は公開されているが、もう閉まっていたので、隣のレストラン・晋陽飯荘の2階から内部を見下ろす。けっこう、下町にお住まいだったのね。門前の藤がゆかしい。

【8日目】清東陵・西太后陵

拝殿前の石段に刻まれた鳳凰のレリーフ。これは石段の上から、逆さに見下ろしたところ。写真の上方(実際には鳳凰の下方)には龍の姿がある。つまり、西太后に限っては、鳳凰(皇后の象徴)のほうが、龍(皇帝の象徴)より上座なのである。

【7日目】天津博物館に驚く

2004年11月に竣工した天津博物館。ここは、中国の博物館のイメージを根底から覆す博物館である。展示品もすごいが、頸をのばした白鳥の姿になぞらえた建築も一見の価値あり。川口衞構造設計事務所+高松伸建築設計事務所の作品である。

【6日目】西安皇城賓館の壁画

この日は陝西省歴史博物館のスペシャルツアーで、古墓の壁画保存室を見学。詳しくは別稿で。もちろん写真は撮れなかったので、代わりにホテルのロビーを飾っていた壁画を紹介。春夏秋冬の秋の図。やわらかなタッチが日本画ふうで、ちょっと気に入っていた。

【5日目】草堂寺の眠り猫

鳩摩羅什(くまらじゅう)ゆかりの草堂寺にて。 信者が礼拝のとき、膝をつく座布団の上で昼寝する2匹の猫。

【4日目】武則天陵のペガサス

乾陵(唐高宗と則天武后の陵)の参道の先端にある、翼馬の石像。 あまり注目する人もなく、ひっそりと立つ。

【3日目】尉遅敬徳の墓誌

昭陵博物館にて。尉遅敬徳(うっちけいとく)の墓誌(の蓋の拓本)。本体の墓誌もあって、感激した。文字は、空海も唐で学んだ飛白体。唐太宗・李世民はあまり好きでないんだが、彼に仕えた武将たちは、逸話が多くて好きなんだな~。

【2日目】ミュージカル長恨歌

華清池のそばで見つけた看板。玄宗皇帝が若すぎ。

【初日】西安の鐘楼

西安城内の中心に位置する鐘楼。ライトアップが、夜来の雨に煙る。

今年も中国へ

ふう! 明日から恒例の中国旅行。 早朝7:30成田集合というのに、日付が変わろうする時間に、ようやく準備完了。 しばらくブログの更新はありません。 昨日やおととい、TBやコメントを下さった方々、お返事もかけずにすみません。 とりあえず、主人留守中は、…

明治人の見聞/清国文明記(宇野哲人)

○宇野哲人『清国文明記』(講談社学術文庫) 講談社 2006.5 中国哲学の泰斗である著者(1875-1974)が、明治39年(1906)から41年までの2年間、北京に留学していたときの記録である。留学中に郷里熊本の両親に書き送った手紙をもとに(熊本日日新聞にも連載…

日本を超えるNIPPON/川崎市民ミュージアム

○川崎市民ミュージアム『名取洋之助と日本工房〔1931-45〕-報道写真とグラフィック・デザインの青春時代-』 http://home.catv.ne.jp/hh/kcm/ 恥ずかしながら、名取洋之助も雑誌「NIPPON」も知らなかった。ただ、1930年代の日本の商業美術に、惹かれるもの…

松島日帰り周遊旅行(五太堂ご開帳)

○五太堂~三聖堂~日吉山王神社~瑞巌寺~円通院~雄島~観瀾亭(宮城県松島町) 松島の五大堂(五太堂)・日吉山王神社・三聖堂が33年ぶりのご開帳になった。五大堂では、秘仏の五大明王が拝観できるというので、友人と出かけた。 東京から早朝の新幹線に乗…

ニュース・悟空台風、日本上陸

○新浪網:第10号強熱帯風暴”悟空”登陸日本(中国語) http://weather.news.sina.com.cn/news/2006/0818/16485.html 現在、熊本市付近をゆっくりと北上中の台風10号は、激しい雨を降らせているらしい。大きな災害にならなければいいが、と案じていたが、さっ…

若冲の動植綵絵 ・第5期/三の丸尚蔵館

○三の丸尚蔵館 第40回展『花鳥-愛でる心、彩る技<若冲を中心に>』 http://www.kunaicho.go.jp/11/d11-05-06.html 桜の季節に始まった若冲の『動植綵絵』シリーズも、いよいよ最後である。今回の出品は、『老松孔雀図』『芙蓉双鶏図』『薔薇小禽図』『群魚…

国宝・納涼図屏風ほか/東京国立博物館

○東京国立博物館 久隅守景筆『納涼図屏風』 http://www.tnm.jp/ 本館2階の第7室「屏風と襖絵」に、久隅守景(くすみもりかげ)の『納涼図屏風』が出ているというので見に行った。よく知っている作品だが、実物を見るのは初めてである。立っているだけのよう…

始皇帝と彩色兵馬俑展/江戸東京博物館

○江戸東京博物館 特別展『驚異の地下帝国 始皇帝と彩色兵馬俑展-司馬遷「史記」の世界』 http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/ 以前にも書いたが、私が初めて西安の始皇帝陵に行って、兵馬俑なるものを見たのは1981年。今では考えられないだろうが、ほとんど…

真っ当なサヨク批判/ラディカリズムの果てに(仲正昌樹)

○仲正昌樹『ラディカリズムの果てに』 イプシロン出版企画 2006.6 現役大学院生の知人によれば、最近、人文社会学系の学会では「サヨク」の跋扈がひどいのだそうだ。どんな議論も「反権力」「反体制」に結びつけなければ、気がすまないらしい。へえーそうな…

東アジアの夜明け前/閔妃は誰に殺されたのか(崔文衡)

○崔文衡(チェ・ムンヒョン)『閔妃は誰に殺されたのか:見えざる日露戦争の序曲』 彩流社 2004.2 いろいろあって、このところ、韓国の近代史に関心が傾いている。たまたま書店で目についた本書から読んでみることにした。閔妃(明成皇后)は、李氏朝鮮の第2…

日本のビール産業史/神奈川県立歴史博物館

○神奈川県立歴史博物館 特別展『日本のビール-横浜発国民飲料へ-』 http://ch.kanagawa-museum.jp/ 歴史博物館といえば、やっぱり仏像とか古文書とか、近世以前の「歴史」を扱うところというイメージが強い。それに対して、今回の企画は、なかなか思い切っ…

不折と子規・鴎外・漱石/書道美術館

○書道博物館 企画展『中村不折生誕140周年 不折と子規・鴎外・漱石』 http://www.taitocity.net/taito/shodou/index.html 書道博物館は、画家・書道家の中村不折(1866-1943)が、架蔵の古美術品を収蔵・展示するために創設した博物館である。中村不折といえ…

本の森を彷徨う/ジュンク堂書店

○ジュンク堂書店(京都店、新宿店) http://www.junkudo.co.jp/ 先々週、京都に行ったとき、四条通にあるジュンク堂に寄った。むかしは京都の書店といえば丸善だったが、2005年9月に閉店。以来、京都で大型書店に寄りたくなったときは、ここを贔屓にしている…

律儀な「中心の空虚」/明治天皇(笠原英彦)

○笠原英彦『明治天皇:苦悩する「理想的君主」』(中公新書) 中央公論新社 2006.6 この1年ほど、明治マイブームが持続している。おかげで、「高校で日本史を習わなかった」ことが、もはや信じられないほど、明治の人々が身近になってしまった。文学者、ジャ…

蘆雪の虎に会いに/応挙蘆雪館

○応挙蘆雪館(和歌山県串本町) というわけで、「めはり寿司」の日曜日に戻る。土曜日に京博の『美のかけはし』と高麗美術館を見てしまったあと、日曜日は何の予定も入れていなかった。大阪に出てもいいし、滋賀もいいなあ、と考えながら、関西地方の地図を…

今年のリクエスト1位は?/細見美術館

○細見美術館『珠玉の日本美術 細見コレクション リクエスト展06』 http://www.emuseum.or.jp/ 来館者とホームページの投票をもとにした『リクエスト展』の第6回である。結果は、行ってみてのお楽しみということになっているので、上記サイトに展示リストはな…

活字の国、朝鮮/高麗美術館

○高麗美術館 夏季企画展『活字の国、朝鮮-朝鮮活字印刷文化との出逢い-』 http://www.koryomuseum.or.jp/ 話は先週の土曜日に戻る。開館と同時に入った京都国立博物館で、午後2時過ぎまで過ごしてしまった私は、慌てて洛北に向かった。今回の京都旅行の目…

格差のかけはし/「性愛」格差論(斎藤環、酒井順子)

○斎藤環、酒井順子『「性愛」格差論:萌えとモテの間で』(中公新書ラクレ) 中央公論新社 2006.5 香山リカさんの『老後がこわい』に本書への言及があって、酒井順子さんも、親の介護や老後について漠とした不安を感じているらしい、云々とあった。なので、…

キープ・クール/座右の諭吉(斎藤孝)

○斎藤孝『座右の諭吉:才能より決断』(光文社新書) 光文社 2004.12 旅先で読む本が切れてしまった。たまたま見つけたのが、めったにいかない郊外型の書店だった。読む甲斐のある本がほとんどないことに驚きながら、ようやく本書を選んで買った。最初に言い…

ひとりで老いる/老後がこわい(香山リカ)

○香山リカ『老後がこわい』(講談社現代新書) 講談社 2006.7 著者の雑誌エッセイや対談は読んできたが、本になったものを読むのは初めてだと思う。私は著者と同じ1960年生まれである。同い年の作家や芸能人というのは、なんとなく気になるものだ。だから私…

流転の皇帝/溥儀(入江曜子)

○入江曜子『溥儀:清朝最後の皇帝』(岩波新書) 岩波書店 2006.7 溥儀の存在を意識したのは、映画『ラスト・エンペラー』(1987)が最初である。当時、私は既にいいトシをした社会人だったが、アジアの近代史に全く疎くて、満州国の下りになるとサッパリ分…