見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

宇宙へ、そして地底へ/老神介護(劉慈欣)

〇劉慈欣;大森望、古市雅子訳『老神介護』 KADOKAWA 2022.9 『流浪地球』とセットで刊行された劉慈欣のSF短編集。1998年から2008年に発表された5編を収める。どれも読みごたえがあった。 「老神介護」は、地球よりずっと古くから存在し、地球の生命世界を設…

2023門前仲町で花見呑み

桜はほぼ満開になったが、天気のはっきりしない土曜日、門前仲町の居酒屋「まるお」で友人と会食した。 大横川沿いの2階のお店なので、大きな窓から満開の桜を眺めることができる。たぶん1年間でこの週末だけの絶景だろう。お任せのコースは、お刺身・酢の物…

伝統と革新の富士山/富士と桜(山種美術館)

〇山種美術館 特別展・世界遺産登録10周年記念『富士と桜-北斎の富士から土牛の桜まで-』(2023年3月11日~5月14日) 富士山の世界遺産登録10周年という記念の年に、富士と桜という、日本の美が凝縮された優品の数々を展示する。ポスターになっているのが…

黒社会の群像/中華ドラマ『狂飆』

〇『狂飆(きょうひょう)』全39集(愛奇藝、留白影視、2023) 中国南方の臨江省京海市(架空の都市)を舞台に、20年にわたる警察と「黒社会」集団の闘いを描いたドラマ。中国では今年の年頭から放映が始まり、大ブームを巻き起こした。「掃黒除悪」(黒社会…

北野天満宮の神人たち/日本中世の民衆世界(三枝暁子)

〇三枝暁子『日本中世の民衆世界:西京神人の千年』(岩波新書) 岩波書店 2022.9 本書は、西京神人(さいきょうじにん)と呼ばれる共同体を例に取り、中世民衆の姿を浮かび上がらせる。「西京」は、もと平安京の西側(右京)を指したが、10世紀に一条以北に…

2023桜咲く

窓の外の桜の木に白い花を見つけたのは3月17日(金)。今年は例年より少し早い。この日の夜はむかしの職場の同僚たちと呑み。 3月18日(土)は冷たい雨であまり開花は進まなかった。この日も友人二人と近所で昼呑みを楽しんだ。 3月19日(日)は、もはや四月…

2023年3月関西旅行:近鉄「ならしかトレイン」

先週、奈良から京都に移動する際、新大宮→大和西大寺の1区間だけ乗車した車両。外観もおしゃれなラッピングトレインだったが、乗ったら、さらにびっくり。 全ての吊り革がシカ仕様。 朝早めだったこともあり、私以外は沿線住民で乗り慣れているのか、騒いで…

2023年3月関西旅行:甲斐荘楠音の全貌(京都近美)

〇京都国立近代美術館 開館60周年記念『甲斐荘楠音の全貌-絵画、演劇、映画を越境する個性』(2023年2月11日~4月9日) 大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家、甲斐荘(または甲斐庄)楠音(かいのしょうただおと、1894-1978)を取り上げ、映画人・…

2023年3月関西旅行:春日大社国宝殿、二月堂、奈良博

■春日大社国宝殿 特別展・春日若宮式年造替奉祝『杉本博司-春日神霊の御生(みあれ) 御蓋山そして江之浦』(2022年12月23日〜2023年3月13日) 夕方4時近くに鉄奈良駅に到着し、急いで春日大社へ。杉本博司氏監修の本展を見たかったのである。1階のほぼ真っ…

2023年3月関西旅行:絵画で女子会!(逸翁)、大阪の日本画(中之島)他

広島出張帰りの週末は、大阪→奈良→京都で遊んできた(もちろん自腹)。金曜の夜は大阪に泊まり、朝イチで池田の逸翁美術館に行って、開館を待った。 ■逸翁美術館 『絵画で「女子会!」-描かれた女性たち-』(2023年1月21日~3月12日) 伝説上の存在や歴史…

ファミリーヒストリーは語る/敗者としての東京(吉見俊哉)

〇吉見俊哉『敗者としての東京:巨大都市の隠れた地層を読む』(筑摩選書) 筑摩書房 2023.2 はじめに2020年春からのコロナ禍によって、都心の空室率の上昇、人口の転出増、商業地の地価下落など、1980年代以来、数十年間にわたって東京が歩んできた方向(=…

2023年3月食べたもの@広島

木金は広島へ1泊2日の出張。観光の余裕はなかったが、同行者のおかげで食事は充実していた。初日は広島駅構内のお好み焼き居酒屋「広島乃風」で夕飯。名前を聞いてもよく分からない、広島独特のメニューがたくさん。カキのバター焼きが美味しかった。これは…

危機に立つ人類の選択/流浪地球(劉慈欣)

〇劉慈欣;大森望、古市雅子訳『流浪地球』 KADOKAWA 2022.9 『三体』で知られる劉慈欣のSF短編集。収録作品は2000年から2009年に発表されたものだという。正直に告白すると、私は今年の春節映画『流浪地球2』が好評というニュースを見て、そういえば2019年…

墓所も梅園もあり/本門寺の狩野派展(池上本門寺霊宝殿)

〇池上本門寺霊宝殿 『本門寺の狩野派展』(2023年2月19日~5月28日. 前期:2月19日~4月16日) 狩野派には、いろいろな展覧会の影響でじわじわ関心を持つようになった。狩野派の始祖・正信が日蓮宗の信者であったこと、江戸へ本拠を移した江戸狩野の人々が…

2023木場の河津桜と日本橋のおかめ桜

大横川沿いの河津桜が見頃だと聞いたので見に行ってきた。大横川は、我が家の前では東西に流れているが、木場公園の東側で南北に向きを変える。永代通りの沢海橋から北側を眺めると、ピンクの雲のような桜並木が両岸に続いていた。 このあたりは川岸が私有地…

虎図さまざま/京都画壇と江戸琳派(出光美術館)

〇出光美術館 『江戸絵画の華. 第2部 京都画壇と江戸琳派』(2023年2月21日~3月26日) エツコ&ジョー・プライス夫妻(プライス財団)から同館に寄贈された作品を公開する展覧会の第2部は、円山応挙など京都画壇と、酒井抱一ら江戸琳派の画家を中心に展示す…

深川古石場で無声映画観賞会

〇江東区古石場文化センター 第775回無声映画観賞会「ふるさと深川で楽しむ小津安二郎の世界」(2023年2月26日) 日曜の午後、近所の文化センターの催しで、弁士つきの無声映画というものを見てきた。上映作品は2本で、はじめの『子宝騒動』(昭和10/1935年…