見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

進む再評価と疑問/陳独秀(長堀祐造)

〇長堀祐造『陳独秀:反骨の志士、近代中国の先導者』(世界史リブレット 人) 山川出版社 2015.10 中国ドラマ『覚醒年代』の復習として読んでみたら、思った以上にいろいろなことが分かって興味深かった。中国共産党の設立にかかわった陳独秀が、のちにトロ…

アイスショー"Frends on Ice 2021" 3日目昼の部

〇フレンズ・オン・アイス2021(2021年8月29日、12:30~、KOSÉ新横浜スケートセンター) 荒川静香さんが中心となり、2006年から企画プロデュースしているアイスショーを初めて見てきた。4月の「STARS on ICE」、5月の「Prince Ice World」に続いて、今年3回…

茶室「五庵」他を見に行く/パビリオン・トウキョウ2021

〇ワタリウム美術館企画『パビリオン・トウキョウ2021』(2021年7月1日~9月5日) 新国立競技場周辺エリアを中心に東京都内各所で開催されている同展を見てきた。各パビリオンは、自由に見学できるものもあるが、予約制のものもある。藤森照信先生の茶室「五…

近代中国の選択/中華ドラマ『覚醒年代』

〇『覚醒年代』全43集(北京北広伝媒影視股份有限公司他、2021) 「慶祝中国共産党成立100周年」という冠詞つきで、1910年代の新文化運動から中国共産党結成までを描く。そんな「共産党お墨付き」ドラマが面白いのか、視聴者評価の高得点に驚いて、半信半疑…

価値を生む競争関係へ/日韓関係史(木宮正史)

〇木宮正史『日韓関係史』(岩波新書) 岩波書店 2021.7 韓国関連の本、春木育美『韓国社会の現在』を読んだ流れで、もう1冊。本書は「近代化」から今日に至る日韓関係を分析し、特に1945年以後の「非対称から対称へ」という構造変容に注目する。 19世紀後半…

広重・風景画の魅力/浮世絵・江戸絵画名品選(山種美術館)

〇山種美術館 開館55周年記念特別展『山種美術館所蔵 浮世絵・江戸絵画名品選-写楽・北斎から琳派まで-』(2021年7月3日~8月29日) 開館(1966年)55周年を記念し、所蔵の浮世絵と江戸絵画の優品を紹介する展覧会。日本画専門の美術館である同館が、琳派を…

人と仏の音楽/雅楽特集を中心に(芸大美術館)

〇東京藝術大学大学美術館 『藝大コレクション展2021. I期:雅楽特集を中心に』(2021年7月22日~8月22日) 気がついたら会期末になっていたので慌てて見てきた。芸大コレクションの中から、雅楽の楽器や舞楽装束、絵画、彫刻や工芸作品70余点を展示する。お…

禁止と形骸化の歴史/人身売買(牧英正)

〇牧英正『人身売買』(岩波新書) 岩波書店 1071.10 以前から気になっていた名著が「岩波新書クラシックス限定復刊」の帯つきで書店に並んでいたので読んでみた。日本における人身売買の歴史を資料に基づき記述したもの。ただし各時代の記述の厚みは一様で…

最も身近な参照例/韓国社会の現在(春木育美)

〇春木育美『韓国社会の現在:超少子化、貧困・孤立化、デジタル化』(中公新書) 中央公論新社 2020.8 韓国へは、2000年前後に3回行ったことがある。その後、しばらく関心が薄れていたので、本書を読んで、変化の速さと激しさにびっくりしてしまった。 本書…

2021年7-8月@東京:展覧会拾遺

■サントリー美術館 開館60周年記念展『ざわつく日本美術』(2021年7月14日~8月29日) 作品を「見る」という行為を意識して愉しんでみようという展覧会。「うらうらする」では色絵皿や能面、屛風を裏から見てみる。「ちょきちょきする」では絵巻から掛軸へな…

東京会場だけのお宝/聖徳太子と法隆寺(東京国立博物館)

〇東京国立博物館 聖徳太子1400年遠忌記念特別展『聖徳太子と法隆寺』(2021年7月13日~9月5日) 5月に奈良博で見た特別展の巡回展だが、いくつか重要な展示品が異なっていて、『天寿国繡帳』と『伝橘夫人念持仏厨子』は東京会場のみ出陳なので、こっちも行…

南宋絵画から素朴絵まで/十王図(神奈川県立歴史博物館)

〇神奈川県立歴史博物館 特別展・重要文化財修理完成記念『十王図』(2021年7月17日~8月29日) 同館所蔵の『十王図』(10幅、中国・南宋時代、国の重要文化財)を修理後初めて公開し、あわせて各地に伝わる『十王図』を紹介する。地味な企画だと思っていた…

新聞報道と流言/関東大震災「虐殺否定」の真相(渡辺延志)

〇渡辺延志『関東大震災「虐殺否定」の真相:ハーバード大学教授の論拠を検証する』(ちくま新書) 筑摩書房 2021.8 著者は主に歴史分野を対象とするジャーナリスト。知人の学者から、ある論文のレビュー(書評)を書いてほしいとの依頼を受ける。論文の著者…

絆(ほだし)の物語/高木和子『源氏物語を読む』

〇高木和子『源氏物語を読む』(岩波新書) 岩波書店 2021.6 著者は源氏物語についての著書が多数ある専門家だが、本書は何か独自の見解を強く主張するものではない。原典のストーリーを分かりやすく丁寧にたどることに徹し(この態度が素晴らしい)、最後に…

カリスマと信徒たち/毛沢東論(中兼和津次)

〇中兼和津次『毛沢東論:真理は天から降ってくる』 名古屋大学出版会 2021.4 毛沢東とは何者か。彼の行動と思想の根幹は何か、現代中国に何を残したのかを、論理的・客観的に説明することを本書は目指す。ただし毛沢東の評伝ではないので、彼の生まれ・育ち…

門前仲町グルメ散歩:2021夏・初かき氷

職場は来週が休業+有休取得推奨のため、この週末から次の週末まで九連休。本来なら海外へ飛び出す好機だが、それもままならず、遠出と人混みを避けて過ごすことにした。 しかし昼も夜も冷房なしではいられないので、電気代が恐ろしいことになりそう。 今日…

派手に楽しく/映画・唐人街探偵 東京MISSION

〇陳思誠監督『唐人街探偵 東京MISSION』(2021年) ぱあっと楽しい映画が見たくなって、映画館で見てきた。中国映画の人気シリーズ「唐人街探案」の第3作である。冒頭に短い解説編があり、作品世界には、世界の探偵たちを順位づけするクライマスタ―(CRIMAS…

大家族の幸不幸/中華ドラマ『知否知否応是緑肥紅痩』

〇『知否知否応是緑肥紅痩』全73集(東陽正午陽光影視、2018) 本国では放映当時から良作と評価され、日本でも『明蘭~才媛の春~』のタイトルで何度も放映され(現在も放映中)人気を博していることは知っていたが、私の好みではないと思って敬遠していた。…

2021年7月@関西:朝鮮の仏さま(高麗美術館)他

連休四日目。今日は予定している美術館が全て朝10時開館なので、朝イチで東寺に寄って御朱印をいただき、『京の国宝』展で取り上げられていた焼損四天王像を見ていく。そして、夜叉神堂を覗いていくのが定番コースなのだが、雄夜叉神のお堂は空っぽで「諸事…