2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧
〇加藤直樹『九月、東京の路上で:1923年関東大震災 ジェノサイドの残響』 ころから 2014.3 数年前から時々話題になる本なので存在は知っていたが、進んで読もうとは思わなかった。読んだらきっと鬱になるだろうと思って、むしろ遠ざけていた。それが、やっ…
〇内田隆三『乱歩と正史:人はなぜ死の夢を見るのか』(講談社選書メチエ) 講談社 2017.7 江戸川乱歩(1894-1965)と横溝正史(1902-1981)という二人の作家を軸にして、日本における本格探偵小説の創造の過程を明らかにする。この創造の過程は、第一次世界…
〇一ノ瀬俊也『飛行機の戦争1914-1945:総力戦体制への道』(講談社現代新書) 講談社 2017.7 日本が太平洋戦争に敗北した理由の一つとして「大艦巨砲主義」という言葉がある。日本軍は、伝統的な艦隊決戦に拘りつづけ、「航空戦力を基軸にした海軍戦力の再…
先日、神戸開港150年記念特別展『開国への潮流』を見るために、神戸市立博物館に行った。どこかカフェで一休みしようと思いながら直行してしまったので、博物館の2階にある喫茶室「エトワール」に初めて入ってみた。ガラス細工の飾りケースがあったり、背の…
〇徳川美術館+蓬左文庫 特別展『天下人の城-信長・秀吉・家康-』(2017年7月15日~9月10日) 前日は大阪(伊丹)泊。朝イチに名古屋に移動する。久しぶりに名古屋駅に降りたら、バスターミナルが開業(2017年4月1日)し、徳川美術館行きのバス乗り場が変…
〇神戸市立博物館 特別展 神戸開港150年記念特別展『開国への潮流-開港前夜の兵庫と神戸-』(2017年8月5日~9月24日) 岡山の林原美術館を見終わったあと、次の目的地に行けそう、と思って新幹線に乗る。岡山観光も考えていたのが、次の機会を待つことにす…
〇林原美術館 企画展『一挙公開!「清明上河図」と中国絵画の至宝』(2017年7月15日~9月3日) この週末は、見逃したくない展覧会を見るために1泊弾丸旅行をしてきた。ひとつめの目的地がここである。土曜の朝、空路で岡山入りして、お昼過ぎに岡山駅前に到…
■太田記念美術館 特別展『月岡芳年 妖怪百物語』(2017年7月29日~8月27日) 月岡芳年(1839-1892)の妖怪画の世界を紹介する展覧会。初期の揃物「和漢百物語」26図と、最晩年の揃物「新形三十六怪撰」36図を全点公開という触れ込みに惹かれて行ってきた。お盆…
〇東京芸大大学美術館 東京藝術大学創立130周年記念特別展『藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!』(2017年7月11日~9月10日) 創立130周年を記念する大規模なコレクション展。国宝・重要文化財など、すでに知られた名品だけでなく、これまで日の目…
〇亀田俊和『観応の擾乱:室町幕府を二つに裂いた 足利尊氏・直義兄弟の戦い』(中公新書) 中央公論新社 2017.7 『応仁の乱』に続いて、話題の南北朝・室町時代「乱」シリーズを読んでみた。観応の擾乱(1349-1352)は、征夷大将軍・足利尊氏と、幕政を主導…
〇東京都美術館 特別展『ボストン美術館の至宝展-東西の名品、珠玉のコレクション』(2017年7月20日~10月9日) ボストンには2回、行ったことがある。もちろんボストン美術館を訪ねたが、特に印象に残る作品には会えなかった。まあ常設展はこんなものか、と…
「深川の八幡さま」とも呼ばれる富岡八幡宮の例大祭(深川八幡祭り、2017年8月11日~15日)が行われている。今年は三年に一度の本祭りで、今日は丸一日かけて「各町神輿連合渡御」が行われた。 朝、とりあえず八幡宮に行ってみようと永代通りに出てみると、…
〇出光美術館 『祈りのかたち-仏教美術入門』(2017年7月25日~9月3日) 仏画を中心とする出光コレクションの中から代表的な仏教美術作品を厳選し、信仰と荘厳の諸相を示す展覧会。同館としては、珍しいテーマ設定のような気がする。 冒頭には奈良時代の『…
我が家の近所まで来てくれた友人と暑気払いディナー。お店は、ネットで見つけた『びす寅』。裏通りの小さなお店だったけど、よく流行っていて、マスターと、アルバイトだというお姉さんが、できぱき働いて回していた。気取らない家庭料理ふうで、でも美味し…
〇江戸東京博物館 2017年NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」特別展『戦国!井伊直虎から直政へ』(2017年7月4日〜8月6日) 大河ドラマ『おんな城主直虎』を、とても楽しく見ている。ときどき胃が痛くなるような楽しさだが、それもまたよい。正直、始まる前は、…
〇畑中章宏『21世紀の民俗学』 KADOKAWA 2017.7 21世紀に起きた(起きている)事象について、民俗学の切り口から語ったもの。著者の名前には、どこかで見覚えがあったが、思い出せないまま、読み終えた。雑誌(というかウェブマガジン?)「WIRED.jp」に連載…
〇諸星大二郎『暗黒神話』 集英社 2017.3 2014年に刊行された『諸星大二郎「暗黒神話」と古代史の旅』(平凡社 太陽の地図帖)の感想にも書いたが、私はかなり古くからの諸星ファンであるにもかかわらず、代表作「暗黒神話」を読んでいなかった。意識的に避…
〇井上靖『風林火山』(新潮文庫) 新潮社 2005改版 井上靖の歴史小説は、中学生の頃にずいぶん読んだ。『敦煌』『青き狼』のような中国ものや『額田女王』のような古代史ものが好きだったが、戦国時代には興味がなかったので、本作は読まなかったと思う。 …
■奈良国立博物館 1000年忌特別展『源信:地獄・極楽への扉』(2017年7月15日~9月3日) 恵心僧都源信(942-1017)の千年忌を記念する特別展。はじめにその生涯をたどる。源信が現在の奈良県香芝市の生まれで、生誕の地に阿日寺(あにちじ)という寺院がある…
■高麗美術館 『福を運ぶ朝鮮王朝のとりたち』(2017年7月27日~12月5日) 週末の京都。東京にまさる暑さに辟易して、冷房の効いた美術館・博物館を渡り歩いて過ごすことにした。高麗美術館では、2017年の干支である酉(トリ)にちなむ展覧会を見る。トリにち…
〇白石典之『モンゴル帝国誕生:チンギス・カンの都を掘る』(講談社選書メチエ) 講談社 2017.6 考古学の手法によって、チンギス・カンとモンゴル帝国の実像に迫る試み。本題に入る前に、考古学とはマニアックで閉鎖的な学問ではなく、文理のさまざまな研究…