見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2014-01-01から1年間の記事一覧

2014年12月@東京歳末:天才陶工 仁阿弥道八(サントリー美術館)他

■山種美術館 特別展 没後15年記念『東山魁夷と日本の四季』(2014年11月22日~2015年2月1日) 暮れも押し迫った12月28日(日)の東京で、まだ開いている美術館をピックアップして巡った。東山魁夷にはあまりよい印象がない。中学だか高校だかの国語の教科書…

2014年12月@東京歳末:祈りの道へ(多摩美大美術館)

○多摩美術大学美術館 四国霊場開創1200年記念『祈りの道へ-四国遍路と土佐のほとけ-』(2014年11月22日~2015年1月18日) 年末年始に東京に帰省するにあたり、行ける展覧会を探してみたら、同展は12月28日から1月6日まで休止だという。え! 27日(土)の昼…

2014クリスマスケーキ

北海道ならではのお店のケーキが食べたい! 昨年もそう思って、デパ地下に買いに行ったら、大混雑で買い物ができなかった。そこで、今年は23日に早々と買ってきたのが、小樽の洋菓子屋さん「LeTAO(ルタオ)」のケーキ。 サイズは小ぶり、お値段高めだったけ…

鎮魂をめぐる民俗的思考/ゴジラとナウシカ(赤坂憲雄)

○赤坂憲雄『ゴジラとナウシカ』 イースト・プレス 2014.8 東日本大震災のとき、著者はしばらく言葉を失って「地下の書斎に籠って、ただパソコンの画面に目を凝らしつづけ」ていた。私は近年の著者を、山形県にある東北芸術工科大学の教員と記憶していたが、2…

人類の夢と希望を担って/NASA(佐藤靖)

○佐藤靖『NASA:宇宙開発の60年』(中公新書) 中央公論新社 2014.6 米国航空宇宙局(NASA, National Aeronautics and Space Administration)は1958年に発足した。その背景には、米ソの宇宙開発競争があった。1957年のスプートニク・ショックを受けて、米国…

2014札幌・初吹雪続き

「北海道は数年に一度の暴風雪」と伝えられた今週。ひどく荒れたのは道東やオホーツク沿岸部で、札幌は別の国のように静かだった。気温の上昇で、シャーベット状になった雪道は歩きにくかったが、今朝はふかふかの新雪で、道が平らになった。 師走の粉雪を踏…

2014札幌・初吹雪

12月に入って気温が下がり、だんだん道が凍り始めたものの、衆議院選挙の12/14(日)まで、雪は少なかった。 そうしたら12/15(月)は、しんしんしんしんと一日中、律儀に雪が降り続いた。一晩明けたら、朝はこんな感じ。 最後の写真は、有形文化財の清華亭…

サル・人・ゴリラ/「サル化」する人間社会(山極寿一)

○山極寿一『「サル化」する人間社会』(知のトレッキング叢書) 集英社インターナショナル 2014.7 「サル化」の意味には注釈がいる。著者は、1978年からアフリカ各地でゴリラの野外研究に従事してきた。性行動や社会行動において、人はゴリラとサルの中間に…

多様な真実/帝国の慰安婦(朴裕河)

○朴裕河(パク・ユハ)『帝国の慰安婦:植民地支配と記憶の闘い』 朝日新聞出版 2014.11 慰安婦問題にはずっと関心を持ってきた。私は、韓国側からの告発に対して、理性的かつ倫理的な応答に値する活動を支持してきたが、どうも深入りすると面倒くさそうな問…

「政治的平等」から「社会経済的平等」へ/〈階級〉の日本近代史(坂野潤治)

○坂野潤治『〈階級〉の日本近代史:政治的平等と社会的不平等』(講談社選書メチエ) 講談社 2014.11 事前情報をつかんでいなかった坂野潤治先生の新刊を、書店で見つけてびっくり。新刊であることを確かめ、すぐ購入して、一気に読んでしまった。本書の考察…

札幌で見て歩き/美術の北大展(北大総合博物館)ほか

■北海道大学総合博物館 『美術の北大展』(2014年10月4日~11月30日) たまには地元の札幌で行ったもの。北海道大学文学研究科芸術学講座では、学内に所蔵されている美術作品の悉皆調査を行っており、その成果の一端を「美術の北大」として公開したもの。約5…

異界としての四国/巡る楽園(三好和義)

○三好和義『巡る楽園:四国八十八ヶ所から高野山へ:三好和義写真集』 小学館 2004.1 先月、徳島県立博物館の『空海の足音 四国へんろ展』《徳島編》で、著者の写真展に出会い、ミュージアムショップで買ってきた。写真集といっても、ソフトカバーでA4サイズ…

2014札幌大通り・ミュンヘンクリスマス市

今年も始まった第13回ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo(2013年11月28日~12月24日)。 大通り公園のイベントは1年間体験したけど、このクリスマス市がいちばん好き。可愛いものたくさん。 まだ雪がないので、足元を気にしないで散歩できる。これも今週…

引き続き考える、対米従属問題/永続敗戦論(白井聡)

○白井聡『永続敗戦論:戦後日本の核心』(atプラス叢書) 太田出版 2013.3 読もうかどうしようか迷っていた本だが、旅先で購入して、勢いで読んでしまった。「私らは侮辱の中に生きている」というのは、中野重治の言葉を引いた大江健三郎の発言である。福島…

持ち込み、核燃サイクル/日米〈核〉同盟(太田昌克)

○太田昌克『日米〈核〉同盟:原爆、核の傘、フクシマ』(岩波新書) 岩波書店 2014.8 重たい本だった。本書は「日米核同盟」を、二つの側面から説いていく。一つは「核持ち込み」に関する密約。1951年に締結された旧安保条約では、米軍が日本に核兵器を持ち…

病気観光に出かけよう/健康半分(赤瀬川原平)

○赤瀬川原平『健康半分』(からころブックス) デコ 2011.7 著者の赤瀬川さんは、2014年10月26日に亡くなられた。なんだかショックで、楽しみにしていた千葉市美術館の展覧会『赤瀬川原平の芸術原論』(2014年10月28日~12月23日)にも、足を向けられないま…

未来の「本」と「読者」のために/「本が売れない」というけれど(永江朗)

○永江朗『「本が売れない」というけれど』(ポプラ新書) ポプラ社 2014.11 本と書店の今とこれからを考える1冊。まず、マクラに語られるのは、「街の本屋」がどんどん消えているという現実。著者は講演で訪れた土佐市で、中学生が歩いて行ける距離に本屋が…

2014年11月@西日本:空海の足音 四国へんろ展(徳島県立博物館)

○徳島県立博物館 『空海の足音 四国へんろ展』《徳島編》(2014年10月25日~11月30日) 四国4県の4つの美術館・博物館の連携企画『空海の足音 四国へんろ展』。最後の訪問となった徳島県立博物館が、交通アクセス的には、いちばんの難所だった。路線バスが2…

2014年11月@西日本:空海の足音 四国へんろ展(香川県立ミュージアム)

○香川県立ミュージアム 『空海の足音 四国へんろ展』《香川編》(2014年10月18日~11月24日) 9月の《高知編》《愛媛編》に続いて、4県コンプリートを目指して、今月は《香川編》と《徳島編》を見るためにやってきた。まず、11/23(日)朝9:00から開いている…

2014年11月@西日本:九州仏(福岡市博)、台北 國立故宮博物院展(九博)

■福岡市博物館 特別展『九州仏~1300年の祈りとかたち~』(2014年10月12日~11月30日) 「九州の仏像が一堂に集う約半世紀ぶりの展覧会(へえー半世紀前にもあったのか)」「秘仏・新発見(初公開)の仏像を多数展示」と聞いては、北海道からでも出かけない…

2014年11月@西日本:竹林寺(高知)ご開帳

○四国霊場第三十一番札所 五台山竹林寺(高知県高知市) 見て来た順序が前後するが、昨日(11/24)行ってきた竹林寺の「平成のご開帳」の報告をまず。竹林寺は神亀年間、行基菩薩の開創と伝えるが、実際の創建年代は不詳。本尊は50年に一度のご開帳と定めら…

2014年11月@西日本:行ったものメモ

年内最後の三連休。東京や近畿の展覧会にも未練を残しながら、広域旅行をしてきた。 11/21(金)夜に札幌発→羽田着。トランジットなので、いつもの蒲田でなく、羽田空港に近い、大鳥居駅周辺のビジネスホテル泊。 11/22(土)朝の羽田空港が混んでいてびっく…

音楽は国民とともに/日本の軍歌(辻田真佐憲)

○辻田真佐憲『日本の軍歌:国民的音楽の歴史』(幻冬舎新書) 幻冬舎 2014.7 著者は「軍歌」の社会的役割を、こんなふうに説明する。戦前の日本では、軍歌は単なる「軍隊の歌」や「右翼の歌」ではなく、ポップスであり、演歌であり、洋楽であり、映画主題歌…

震災「以後」の鉄路/思索の源泉としての鉄道(原武史)

○原武史『思索の源泉としての鉄道』(講談社現代新書) 講談社 2014.10 講談社のPR誌『本』に連載している「鉄道ひとつばなし」の2011年3月号から2014年7月号掲載分をまとめたもの。刊行済みの『鉄道ひとつばなし』(1~3)を引き継ぐ著作だが、タイトルが一…

そうだ、京博へ行こう/京都で日本美術をみる(橋本麻里)ほか

この秋、注目の京都国立博物館に関する雑誌・書籍をまとめて紹介。 ■雑誌『日経おとなのOFF』2014年10月号「ずらり国宝 絶対見逃せないBEST25」 日経BP社 2014.9 「秋の6大国宝展覧会完璧ガイド」と名打って、京博の「京へのいざない」、根津美術館の「名画…

2014年11月@関西:おおい・高浜の秘仏めぐりバスツアー

○おおい・高浜の秘仏めぐり:長楽寺~おおい町立郷土資料館~(昼食)~馬居寺~中山寺 今年が3年目となる「みほとけの里 若狭の秘仏 特別公開」。秘仏めぐりバスツアーの時期も伸び、コースも多彩になった。そこで「若狭おばまの秘仏めぐり」と「おおい・高…

2014年11月@関西:京へのいざない:後期(京都国立博物館)

○京都国立博物館 平成知新館オープン記念展『京へのいざない』(2014年9月13日~11月16日/第2期10月15日~11月16日) 11/8(土)奈良博の正倉院展の後にまわってみた。特別展『国宝 鳥獣戯画と高山寺』は120分待ち。ハナから入れるとは期待していなかったの…

2014年11月@関西:正倉院展(奈良国立博物館)

○奈良国立博物館 特別展 天皇皇后両陛下傘寿記念『第66回正倉院展』(2014年10月24日~11月12日) 前夜(11/7)新千歳空港を、ちょっと早めの19:40発の便で出る。関西空港に到着し、堺泊。翌朝、南海と近鉄を乗り継いで、8時半頃、奈良博に到着し、ピロティ…

2014年11月@東京:存星(五島美術館)、カンタと刺子(日本民藝館)ほか

■神奈川県立歴史博物館 特別展『白絵(しろえ)-祈りと寿(ことほ)ぎのかたち-』(2014年10月11日~11月16日) 11/2(日)は鎌倉のあと、この展覧会に寄った。平安時代、出産の場には白い綾絹を貼った「白綾屏風」を立て回し、妊婦や介添えの女性たちは白…

2014年11月@東京:日本国宝展(東博)ほか

■東京国立博物館 『日本国宝展』(2014年10月15日~12月7日) 11/1(土)に見た展示から書いておこう。開館と同時に門内に入ったが平成館の前で15分ほど待ち。まあ先週の鳥獣戯画展(120分待ち)に比べれば、なんということはない。正倉院宝物だけは、きちん…