見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

印刷と写本の間/アラビアンナイト(西尾哲夫)

○西尾哲夫『アラビアンナイト:文明のはざまに生まれた物語』(岩波新書) 岩波書店 2007.4 著者の名前には見覚えがあった。2004年にみんぱく(国立民族学博物館)で開かれた『アラビアンナイト大博覧会』の監修者(?)のおひとりだったはずだ。もっとも、…

引越し記念

4年間暮らした東京のアパートを引き払うことになった。 昨日、荷物の搬出を終えて、今日はお掃除、アンテナの取り外しなど。 荷物がなくなってみると、20㎡ちょっとのワンルームも意外と広い。 明日の午後、新しい住居に荷物が届く。今夜はどちらで寝るか、…

隠蔽された記憶/親米と反米(吉見俊哉)

○吉見俊哉『親米と反米:戦後日本の政治的無意識』(岩波新書) 岩波書店 2007.4 出会いは幕末にさかのぼる。「自由」と「デモクラシー」の国、アメリカの表象は、幕末の思想家・横井小楠や坂本龍馬、明治の自由民権家・馬場辰猪や植木枝盛らに少なからぬ影…

また、花を貰う

もとの職場の歓送迎会に呼ばれて、また花束を貰ってきた。 今週末に引越しを予定しているので、花瓶もカメラも荷造りしたあとだったのだが...いちおう、記念写真。 それにしても、いろんな花束を貰った。 それぞれ、私のイメージを考慮に入れて選んでくれ…

お城と銅像/わたしの城下町(木下直之)

○木下直之『わたしの城下町:天守閣からみえる戦後の日本』 筑摩書房 2007.3 昭和29年(1954)浜松生まれの著者は、昭和33年に復興された浜松城の天守閣を見て育った。石垣に登って忍者ごっこをして遊び、城内の小中学校に通った。城内には動物園や郷土博物…

東京ミッドタウンで日本を祝う/サントリー美術館

○サントリー美術館 開館記念展I『日本を祝う』 http://www.suntory.co.jp/sma/ 2年余り、休館していたサントリー美術館が、場所を六本木に移してオープンした。3月末から始まった開館記念展にようやく行ってきたのだが、私は六本木の駅に着くまで、サントリ…

愛しの”文華”皇帝/乾隆帝(中野美代子)

○中野美代子『乾隆帝:その政治の図像学』(文春新書) 文藝春秋社 2007.4 あっ、中野美代子センセイの新刊! しかも乾隆(チェンロン)皇帝だ~!!と、本書を見つけたときは、二重三重に心が躍った。中国人は乾隆帝が大好きだ。共産党の公式イデオロギーは…

イエスの親族たち/処女懐胎(岡田温司)

○岡田温司『処女懐胎:描かれた「奇跡」と「聖家族」』(中公新書) 中央公論新社 2007.1 『もうひとつのルネサンス』(平凡社ライブラリー 2007.3)が面白かったので、同じ著者の本、2冊目。東博で始まっている、ダ・ヴィンチの『受胎告知』公開に合わせた…

パリの殺人鬼/ハンニバル・ライジング(T・ハリス)

○トマス・ハリス著、高見浩訳『ハンニバル・ライジング』上・下(新潮文庫) 新潮社 2007.4 ”人喰い”ハンニバル・レクター博士シリーズの最新作。私は80年代に『羊たちの沈黙』と『レッド・ドラゴン』は読んだが、2000年(邦訳)の『ハンニバル』は読んでい…

白と黒のうつわ・志野と織部/出光美術館

○出光美術館 『志野と織部-風流なるうつわ-』 http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/index.html 志野と織部かあ。どうしようかなあ。この展覧会は、2月に始まったのを知っていながら、行こうかどうしようか、ずっと迷っていた。近年、陶磁器の美学に開…

失敗者の魅力/幕末バトル・ロワイヤル(野口武彦)

○野口武彦『幕末バトル・ロワイヤル』(新潮選書) 新潮社 2007.3 雑誌『週刊新潮』に連載された「天保妖怪録」「嘉永外患録」を収録。前者は水野忠邦が運と才能を恃んで幕政の中心にのし上がり、過激な構造改革「天保の改革」に着手するが、庶民や幕臣仲間…

掌で味わう近世/江戸の出版(中野三敏)

○中野三敏『江戸の出版』 ぺりかん社 2005.11 新宿南口の紀伊國屋書店でのことだ。人文書の平積みの棚に本書が載っていた。おや、こんな本が出ていたのか、と思って、中を眺め、気に入って買うことに決めた。よく見たら、別に本書は新刊本として積まれていた…

オタク第2世代の自己分析/動物化するポストモダン(東浩紀)

○東浩紀『動物化するポストモダン:オタクから見た日本社会』(講談社現代新書) 2001.11 「ポストモダン」とは、おおよそ1960~1970年代以降の文化世界を指す言葉である。日本では、1970年の大阪万博をメルクマールとし、それ以降の時代状況を指すと考えて…

聖者からムッソリーニまで/もうひとつのルネサンス(岡田温司)

○岡田温司『もうひとつのルネサンス』(平凡社ライブラリー) 平凡社 2007.3 最近、ほんのちょっとだが西洋美術に関心が向いている。むかしは西洋美術のほうが好きだったのだが、東洋美術に骨の髄までどっぷり浸かり、また新鮮な目で西洋美術に接近しつつあ…

初めの1週間

4月初めの1週間が過ぎて、第2週。 月曜に新しい職場で貰った花瓶つきのブーケは、金曜に持ち帰った。 青花(チンホア)の鉢に盛りなおして、週末も目を楽しませてもらった。 ときどき思いつきで買う、売れ残りの安い花束と違って、長持ちするものだな。 これ…

江戸の動物たち/府中市美術館

○府中市美術館 企画展『動物絵画の100年 1751-1850』 http://www.art.city.fuchu.tokyo.jp/ 動物を描いた絵を集めてみました――というのは、この規模の美術館として「いかにも」な企画である。安上がりなわりに、春休みの子ども連れにはウケが良さそうだし。…

都心の桜/山種美術館

○山種美術館 『桜さくらサクラ・2007 ―花ひらく春―』 http://www.yamatane-museum.or.jp/ 東京の桜の盛りはたぶん先週末だったのだろう。今年は身辺が慌しくて、すっかり見逃してしまった。ついでに言うと、大倉集古館で3/13~18に公開された横山大観の『夜…

国破れて山河あり/漢詩百首(高橋睦郎)

○高橋睦郎『漢詩百首:日本語を豊かに』(中公新書) 中央公論社 2007.3 古今の名詩人を厳選した漢詩百人一首。その内訳は、中国人60首、日本人40首。中国人は、孔子の「逝く者は斯夫の如きか 昼夜を舎かず」を冒頭に据える。これはもちろん「論語」の有名な…

3年目の楽しみ/NHK・柳生十兵衛七番勝負

○NHK木曜時代劇『柳生十兵衛七番勝負・最後の闘い』公式HP http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/index.html 明日から始まる「柳生十兵衛七番勝負」シリーズ第3弾。出会いは3年前、たまたま少し早く帰ってテレビをつけたのが始まり。でも、あのときは午後9時放送…

息苦しい時代に/「悩み」の正体(香山リカ)

○香山リカ『「悩み」の正体』(岩波新書) 岩波書店 2007.3 年度末のゴタゴタが終わって、しばらくぶりで本屋に行った。いろいろ面白そうな本が目についたが、回復期の病人食みたいなもので、軽めのエッセイから入ろうと思った。 本書は、精神科医である著者…

思い出いろいろ

3月に貰ったもの、いろいろ。 皆さんありがとう。あとで思い出すために、ここに写真を置いておく。 でも、いちばん驚いて感激したのは、今日、新しい職場に届いていた花束。 慌ててケータイのカメラで撮った。 淡いピンクでまとめた姿が、花嫁のブーケみたい…