見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秘仏と書画の旅(2):日曜美術講座(大和文華館)

○大和文華館 日曜美術講座(9/24)塚本麿充『東アジア最後の文人皇帝・乾隆帝の文化帝国建設計画』 先週末、突発的に関西方面に行こうと決意した理由は、この講座である。清の最盛期に君臨した乾隆帝には、もともと好印象があった。中国の通俗テレビ時代劇の…

独裁者は廃墟を夢見る/夢と魅惑の全体主義(井上章一)

○井上章一『夢と魅惑の全体主義』(文春新書)文芸春秋社 2006.9 著者紹介を見て、笑ってしまった。「国際日本文化研究センター勤務」「評論家」とあるだけで、何が専門とも書いていない。そうだろうなあ、霊柩車からラブホテルまで、最近はジャズピアノにも…

文楽・吉田玉男さんを悼む

○読売新聞(関西発):吉田玉男さん死去 文楽人形遣い、人間国宝 87歳http://osaka.yomiuri.co.jp/bunraku/news/bn60925a.htm 昨夜、旅行から帰って、ネットを立ち上げてびっくりした。「吉田玉男さん死去」の文字を見て、ああ、とうとう来るべきものが来た…

秘仏と書画の旅(1):湖東三山ご開帳

○天台宗開宗1200年記念 湖東三山 秘仏本尊ご開帳 http://www.biwako-visitors.jp/oshirase/detail1172.html 例によって突発的な決断で、週末、関西に来てしまった。初日の目的地は滋賀県である。昨年の湖南三山、一昨年の櫟野寺に続き、またまた大好きな滋賀…

寺院に響く妙音/金沢文庫

○神奈川県立金沢文庫 企画展『寺院に響く妙音』 http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm 「寺院に響く妙音」と聞いて、最初に連想したのは鐘の音だった。しかし、そうではなくて、仏をたたえる僧侶の歌声「声明(しょうみょう)」がテーマで…

Gold ~金色が織りなす異空間/大倉集古館

○大倉集古館『館蔵日本美術による Gold ~金色(こんじき)が織りなす異空間』 http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/shukokan/ 金色(Gold)をテーマにした美術展。ひとことでレビューするなら、予想を上回る名品揃いだった。日本美術ファンは、お見逃しなく!…

文楽・仮名手本忠臣蔵/国立劇場

○国立劇場 9月文楽公演『仮名手本忠臣蔵』第2部(5~7段目) http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/index.html いやー久しぶりの文楽である。私は、学生の頃、たまたま友人に連れていかれたのが機縁で文楽にハマり、以後、20代から30代まで、時代で言えば、19…

写真と肖像画/北京故宮博物院展

○日本橋高島屋『北京故宮博物院展~清朝末期の宮廷芸術と文化~』 http://info.yomiuri.co.jp/event/01001/200608181265-1.htm 北京故宮博物院が所蔵する文物・美術品の展示会である。よくある企画だと思ったが、これまでの故宮博物院展が、康煕・雍正・乾隆…

東アジアの近代/属国と自主のあいだ(岡本隆司)

○岡本隆司『属国と自主のあいだ:近代清韓関係と東アジアの命運』 名古屋大学出版会 2004.10 昨秋、「2005年度サントリー学芸賞受賞!」のオビをつけた本書を書店で見て、読んでみたいな~でも歯が立つかなあ~と、さんざん逡巡を繰り返した。私は、韓国(朝…

流鏑馬(やぶさめ)!!

鎌倉・鶴岡八幡宮例大祭の流鏑馬を見に行った。 4月の第3日曜日に行われる春の流鏑馬とちがって、秋は9月16日固定なので、休日に当たったのは久しぶりである。嬉しい。でも、春は馬場ギリギリまで客を入れている南側の空き地(一の的より少し下がったあたり…

プロからアマチュアまで/紀伊国屋書店

○紀伊国屋書店・新宿南店 http://www.kinokuniya.co.jp/ しばらく海外に出ていると、留守の間に大きな事件が起こっていないかどうか、気になる。それと同様、私は、何か掘り出し物の新刊が出ていないかも気になる。 中国旅行から帰ってきた翌日には、まず、…

風神雷神礼賛/出光美術館

○出光美術館『国宝 風神雷神図屏風-宗達・光琳・抱一 琳派芸術の継承と創造-』 http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/index.html 琳派を代表する3人の絵師、宗達・光琳・抱一が描いた『風神雷神図屏風』を一堂に集めて比較してみようという展覧会であ…

願望と現実/還暦以後(松浦玲)

○松浦玲『還暦以後』(ちくま文庫)筑摩書房 2006.6 「還暦以後」をキーワードに、歴史上の有名人の晩年を描いた人物エッセイ。著者自身も60代の半ばを過ぎ、老人の「記憶力」や「体力」を実感しながら書いているのがミソである。人物の多くは、著者の専門フ…

中国旅行拾遺(5):乾隆帝陵の地下宮殿

○清東陵(河北省遵化県)、清西陵(河北省易県) 清の皇帝陵は、北京市の東西に分かれて営まれている。ひとつ前の王朝、明の十三陵が、早くから観光コースとして定着したのに比べると、清の東陵・西陵が注目され始めたのは、最近のことではないかと思う。私…

秋の特集陳列から/東京国立博物館

○東京国立博物館 http://www.tnm.jp/ まだ夏休みの余韻が抜けないが、カレンダーは既に9月。各地で秋の優品展が始まっている。ということで、まず、上野の国立博物館から。 ■特集陳列:佐竹本三十六歌仙絵(本館特別1室) だいぶ前に、この特集陳列の予告を…

中国旅行拾遺(4):天津博物館

○天津博物館 http://www.tjbwg.com/index.htm 天津は、初め予定に入っていなかったのだが、気がついたら1泊することになっていた。しかし、実質的な滞在時間は半日である。にもかかわらず、行きたいところを、たくさん注文してしまったので、ガイドさんは、…

中国旅行拾遺(3):陝西省歴史博物館・唐墓壁画庫(承前)

○陝西省歴史博物館・唐壁画庫(承前) 1時間以上にわたった唐墓壁画庫の見学ツアーも終了。まだ一般展示エリアを見ていてもいいというので、特別展を見に行く友人と別れ、私はミュージアムショップで唐墓壁画の図録を買い求め、いま見た壁画を確かめようと試…

中国旅行拾遺(2):陝西省歴史博物館・唐墓壁画庫

○陝西省歴史博物館・唐墓壁画庫 8月28日、西安の続き。陝西省考古研究所の見学を終えた我々は、陝西省歴史博物館の一般見学エリアで、午前中の2時間をつぶす。そして、昼食、小雁塔の見学後、3:00に再び陝西省歴史博物館に戻ってきた。 いよいよ、壁画庫スペ…

中国旅行拾遺(1):陝西省考古研究所

○陝西省考古研究所(西安) 今夏の中国旅行は、西安6泊+天津1泊+北京3泊の11日間だった。メンバーは知った者どうしで、「中国は初めて」から10数回目のリピーターまで、総勢6人。スケジュールは、例によって「団長」役の友人が、オーダーメイドで手配して…

命の値段/貝と羊の中国人(加藤徹)

○加藤徹『貝と羊の中国人』(新潮選書) 新潮社 2006.6 瞼の裏に焼きついた中国旅行の余韻を楽しみながら、本書を読んだ。加藤徹さんの著作を読むのは4冊目だが、バリバリの専門テーマに即して書かれた『京劇』(中公叢書 2002)や『西太后』(中公新書 2005…

往事茫茫/福翁自伝(福沢諭吉)

○福沢諭吉著、富田正文校訂『新訂 福翁自伝』(岩波文庫) 岩波書店 1978.10 先だって、斎藤孝さんの『座右の諭吉』を読んで、これはやっぱり、『福翁自伝』本編を、読んでみようと思った。旅行前に読み切れるかと思っていたが、少し読み残してしまったので…

【11日目】帰国しました。

11日間の中国旅行から、帰国しました。 休み中も、私のブログを見に来てくださった方々、ありがとう。 いつものように旅行記は別サイトにUPしますが、それはそれとして、内輪話で済ませるには惜しい「見もの」もたくさんあったので、いくつかは、このブログ…

【10日目】清西陵・光緒帝陵

清西陵は、乾隆帝陵や西太后陵のある清東陵に比べると、少しうらさびれた感じ。びっくりしたのは、光緒帝陵の入口にある牌坊が木製だったこと。ふつう、石製だろう~。高級木材だと言っていたけど、なんか粗略に扱われている気がする。