見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2012黄金週@関西:下京の源氏ゆかりの史跡めぐり

 4月下旬、もう連休中の京都の宿なんて(超高級ホテル以外)絶対、残っていないだろうと思いながら、未練がましく予約サイトを見ていたら、1室だけ残室を見つけた。前日には無かったのに…たぶんキャンセルが出たのだと思う。速攻で京都旅行を決断した。

 場所は五条大宮。これだけ京都に行っている私でも、ほとんど土地カンのないエリアで、ホテルを見つけるのに苦労したが、源氏の「六条堀川館」跡(文楽の『御所桜堀川夜討』の舞台でもある)が近いらしいと分かって、今朝は少し歩いてきた。目指すは、このところお世話になっている『平安京探偵団』というサイトに紹介されていた「若宮八幡宮」。

 しかし、「市バス西洞院六条下車」というが、「六条通」ってあったかしら…。南北に通ずる大宮通を、五条の交差点から下っていくと、もう七条が見えてきてしまった。とりあえず、テキトーに東に折れ、堀川通を超えて2本先の西洞院通に出る。そして、半信半疑で歩いていくと「西洞院六条」のバス停を発見。ということは、上り下りのバス停の中間に位置する、細い生活道路が六条通らしい。おー、あるんだ!

 東西それぞれを歩いてみたが、まるで、私の大好きな胡同(フートン)の風情である。表通りの左右(南北)には、和菓子やさんやお惣菜屋さんが顔を突き合わせるように並び、さらに毛細血管のように入りくんだ細い小路の奥には、のんびりした生活空間が広がっている様子。宅配便のお兄ちゃんは、自転車に大きな荷籠を引かせており、荷籠の蓋の裏には、詳細な住民地図が貼り付けてあった。



 六条通の風情に気を取られてしまったが、花屋町通の中華料理屋で、親切な看板を発見。ここを北へ折れる(若宮通)と「若宮八幡宮」がある。



 同社は源頼義が建立し、源氏累代の崇敬を受けた。慶長年間に五条坂へ移転したが、旧鎮座地にまつられていた小祠を、町内の有志が再興したもの。鳥居の横の案内板に「下京のまちの源氏ゆかりの地を歩くモデルルート」なるものが紹介されていた。



 その「モデルルート」にも掲載されていた「左女牛井(さめがい)」の井戸の碑を探して、再び堀川通に戻る。六条通の正面に立て札が見えたので、それかと思ったら、これは「六条御境」の石碑の説明板で、「左女牛井」の碑は、もう少し北寄り。源氏堀川館内の井戸であったと伝えられる(碑の場所は移動しているらしい)。



 ちなみに、その向かい側(堀川通の東側)、ナチュラルローソンの隣りに不思議なモニュメントがあって、バスの中から何度か見たことがあったのだが、「左女牛井之庭」と名づけられ、陶芸作家・小松純の作品が置かれている。



 最後に、源氏堀川館の跡とおぼしき辺りを一周していたら、ものすごくインパクトのある地名表示に出会った。いや、どこかで聞いたことはあったのだが、この一帯だったのか「天使突抜」って…。五条天神の「てんしん」が「てんし」とも呼ばれていたことから来るそうだ。思わず、天を仰いでしまった。



※参考サイト補記

・京都まにあ:六条源氏通

・遊そぞろ(京町家染工房 遊):京の路地歩き 六条通りその壱(2007/10月)