今週は日曜から水曜まで出張で札幌に行ってきた。初日は移動日で仕事がなかったので、早めの便でお昼前に新千歳空港に到着。JRを乗り継いで白老に向かった。2020年に開業した民族共生象徴空間「ウポポイ」に行ってみたかったのである。小さな駅に下りると、日曜の午後というのに観光客らしい人の姿がほとんどなくて、大丈夫なのか?と怪しんでしまった。
園内に入ると、大きな湖が広がり、その湖畔に点々と施設が並んでいる。いちばん手前が国立アイヌ民族博物館。背景の山の稜線に合わせたような建物の造りは、ちょっと九州国立博物館に似ていると思った。

私は博物館が目的で来たので、体験プログラムにはあまり興味がなかったのだが「もうすぐ始まりますよ~」と声をかけられたので、アイヌの伝統的な住居、茅葺き家屋(チセ)を再現した施設に、ふらふら入ってみた。15分くらいのプログラムで、囲炉裏のまわりに集まったお客さんに向かって、アイヌ衣装のお姉さんが、家屋の造りなどを説明し、楽器の演奏や歌唱、舞踊などを見せてくれる。
これはアイヌの楽器「ムックリ」の演奏。きわめて単純な構造の楽器なのだが、プロが演奏すると変化があって面白い。現代音楽を聴いているようでもあった。

これは「イヨマンテリムセ(熊送りの舞)」と言っていたかな? 男女が混じって踊るのが興味深かった。男性二人は抜き身の剣を振りかざして踊るので、和人の神楽と同じだ~と思った。

伝統的コタンのプログラムはゆるい友好的な雰囲気で、終わったあとも「一緒に写真を撮りたい人はどうぞ~」などと声をかけてくれる。このあと、大きな体験交流ホール(ウエカリ チセ)のプログラムも見に行ってみたら、こちらは、照明や音響に凝った本格的な舞台だったが、写真撮影は一切禁止だった(ちなみに修学旅行なのか、制服姿の団体さんが入っていた)。
博物館の展示はまあ普通だった。個人的には、2015年に北海道博物館がニューアルオープンしたときのほうが記憶に残っていて、面白かったように思う。アイヌ文化に集中するのは、博物館のコンセプト上、仕方ないのかもしれないが、むしろ、さまざまな文化が交流・混淆する中でのアイヌ文化を考えるほうが、学びが深まるのではないかと思う。「北海道における東と西の文化」「海の生活に順応した異文化集団の南下」みたいな解説もあることはあるのだが、物足りなかった。
なお、北海道史の時代区分では、本州以南の鎌倉時代から江戸時代までに相当する時代を「アイヌ文化」の時代(アイヌ文化期)と設定している。このため、「アイヌ民族」あるいは「アイヌ文化」が13世紀頃にどこかから突如現れ、19世紀半ばを過ぎると歴史上からまた突如消滅してしまうという理解があるそうだが、「それは大きな誤りです」という注意喚起のパネルもあった。
そして札幌に3泊。昼間はずっと仕事で、夜もホテルでパソコンに向かっている時間が長かったが、大通り公園のミュンヘンクリスマス市は見に行った。しかし雪のないクリスマス市はおそらく初めてで、なんだかヘンな感じがした。





結局、出張最終日の水曜の朝までよく晴れていたのだが、午後から徐々に天気が下り坂になった。航空会社からの案内メールに従って、1時間早い便に変更したが、出発遅延と到着遅延の結果、当初予定と同じくらいの帰宅になった。最後に新千歳空港の大好きな「味噌キッチン」で久しぶりに食べたミニ豚丼そのほか。
